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市長記者会見(令和7年2月7日)

公開日 2025年03月04日

更新日 2025年03月04日

記者会見

日時・場所

  • 日時 令和7年2月7日 金曜日 午後1時30分
  • 場所 市役所8階大会議室

会見事項

会見の様子(動画)

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発表事項

(市長)
 お忙しいところお集まりいただき,誠にありがとうございます。
 令和7年度予算案の概要がまとまりましたので,皆様にご説明いたします。
 お手元に資料をお配りしておりますが,私からは,総括的に予算編成の考え方などをお話しさせていただきます。
 資料の1ページをお開き願います。
 令和7年度の予算編成の考え方についてですが,令和7年度の予算は,歳入については,地方財政計画を参考に,定額減税の終了に伴う市税収入の増額に加え,地方交付税についても増額を見込んだところでありますが,歳出においては,引き続く物価高騰などに伴う資材価格や労務単価の上昇による委託料等や,高齢者人口の増加に伴う後期高齢者の医療給付などの社会保障関係経費が負担増となったところであります。
 このような中,予算編成にあたりましては,昨年公表した「今後の財政見通し」において収支不足が見込まれる状況でありましたことから,「行財政改革推進プラン」に基づく対策を着実に実行し,健全な行財政運営に努めることを基本に,限られた財源の中においても選択と集中の視点を持ちながら,引き続き,喫緊の課題である人口減少への対策として,子ども・子育て,教育など未来に向けた施策を実施することとしました。
 未来をひらく,ひとを支えるまちをめざします,地域経済を活性化します,健康で充実した暮らしを支えます,多くの人を惹きつける,魅力あるまちをめざします,この4つの分野を柱として,予算を編成したところでございます。
 その結果,一般会計は,1,524億9,000万円で,前年度と比較して6.4%の増,特別会計は,1,011億5,300万円で,4.9%の増,企業会計は,546億4,100万円で,5.8%の増,合計では,3,082億8,400万円で,5.8%の増となったところでございます。
 次に,歳入歳出についてご説明いたします。
 2ページをお開き願います。
 歳入についてですが,予算計上の考え方につきましては記載のとおりでございまして,まず(1) の市税につきましては,個人市民税の令和6年度分の定額減税終了に伴う増額のほか,家屋の新増築による増など,本市の状況を勘案し,前年度比4.2%増の326億5,700万円を計上いたしました。
 (2) の譲与税・交付金は,地方財政計画などを参考に,定額減税に伴う減収補填特例交付金の皆減などにより,前年度比3.8%減の89億6,000万円を計上いたしました。
 次に,(3) の地方交付税ですが,普通交付税と特別交付税の合計で,前年度比3.0%増の356億500万円を計上いたしました。
 (4) の臨時財政対策債は,地方財政計画において発行額がゼロとなったことに伴い,前年度比皆減となっております。なお,こめじるしに記載の地方交付税と臨時財政対策債の合計では,前年度予算に比べ4億円の増,また,その下の参考に記載のとおり,令和6年度見込額に比べ9億2,800万円の増となっております。
 次に3ページをお開き願います。
 (5) の市債につきましては,事業費の財源として地方債計画などを参考に,前年度比 61.9%増の104億4,200万円を計上いたしました。
 なお,参考として市債残高の状況を記載しておりますが,一般会計につきましては,臨時財政対策債は減少するものの,通常債の発行増により増加する見込みとなっておりますが,全会計合計においては,11億2,000万円減少する見込みとなっております。
 次に,(6) の基金繰入金ですが,(ア) の財政調整基金につきましては,国の総合経済対策の一般財源相当分などに対して繰り入れるほか,令和7年度当初予算においては,財源不足への対応のため,丸4の財源調整分として2億円の繰り入れを行うこととしたところであり,当初予算における残高は76億円となる見込みであります。
 (イ) の公共施設整備等基金から(オ) のその他特定目的基金につきましては,事業の実施に必要な財源として,記載のとおりそれぞれ繰り入れるものでございます。
 次に,4ページをお開き願います。
 歳出の概要ですが,予算計上の考え方や一般会計の性質別の内訳は,記載のとおりとなっておりまして,主なものをご説明いたしますと,人件費は,定年引き上げに伴う退職者数の減などを見込み,前年度比0.6%の減,扶助費は,障害者福祉費の増のほか,児童手当において対象年齢の引き上げなど国制度の拡充による増などを見込み,前年度比4.4%の増,1つ飛びまして,物件費は,新型コロナウイルスや帯状疱疹などの定期予防接種費や日乃出清掃工場の焼却炉休炉期間における可燃ごみの処理対応経費などの増により,前年度比7.6%の増,2つ飛びまして,補助費等は,定額減税調整給付金などの減により,前年度比10.5%の減,貸付金は,中小企業貸付における預託額の減により,前年度比12.4%の減,普通建設事業費は日乃出清掃工場整備事業費や駅前東地区市街地再開発事業費などの増により,前年度比69.9%の増,積立金等は,退職手当基金への積立金の計上により,前年度に比べ増となっております。
 次に,5ページをお開き願います。
 特別会計・企業会計の概要でありますが,港湾事業については,函館港における施設の強靱化に向けた港湾計画の一部変更に係る経費のほか,弁天地区などの整備に伴う国直轄の整備負担金などを計上いたしました。
 次に,国民健康保険事業については,保険料率の統一に向けた賦課割合の改定によって生じる保険料負担の激変緩和を図るため,基金を活用して保険料上昇の抑制を図ったところでありまして,その結果,1人あたりの保険料を8万4,666円としたところでございます。
 自転車競争事業については,オールスター競輪の開催経費などを計上し,収益金については一般会計へ繰り出すほか,施設整備基金へ積み立てることとしております。
 水道事業,公共下水道事業,交通事業および病院事業については,記載のとおりとなっております。
 次に,6ページをお開き願います。
 主要施策の主な内容でありまして,4つの分野の柱ごとに申し上げます。
 まず,(1) 「未来をひらくひとを支えるまちをめざします」についてでありますが,第2子以降の保育料の無償化や小学校入学祝金の支給,保育人材の確保の取り組み,これらを引き続き実施するほか,こども誰でも通園制度については,令和8年度の本格的実施に向け施設数を拡充しながら試行的に実施することに加え,子ども居場所づくりの推進のため,民間施設内で学習支援などを実施してまいります。また,特別支援教育支援員を増員するとともに,児童・生徒等の教育環境の充実を図るため,2月補正で小学校等の常設型エアコンを段階的に整備してまいります。
 次に,(2) 「地域経済を活性化します」についてでございますが,企業のDX推進のために専門家の派遣などを行っていくほか,企業誘致の推進を図るため,現行の補助制度を拡充するとともに,地元企業の魅力発信および潜在人材の活躍に向けた取り組みを進めてまいります。また,グリーンツーリズムの推進や持続可能な農林水産業の促進に向けた取り組みを進めるほか,日乃出清掃工場の廃棄物発電の活用に向けた調査を行い,エネルギーの地産地消を推進してまいります。
 (3) 「健康で充実した暮らしを支えます」についてでございますが,がん患者への支援として,これまでの医療用ウィッグに加え,胸部補正具などを助成対象に追加するほか,帯状疱疹ワクチンの定期および任意予防接種の実施や市民に歯科健診の受診勧奨を行うなど,歯科健診や口腔保健を推進してまいります。また,スポーツイベントを通じ運動・スポーツ習慣化を促進し健康増進を図るほか,介護人材等の確保の取り組みを引き続き実施することに加え,ジェンダーギャップの解消に向けプロジェクトを立ち上げ,企業の意識醸成に向けたセミナーなどを開催いたします。
 最後に,(4) 「多くの人を惹きつける,魅力あるまちをめざします」についてでございますが,函館山の混雑対策および夜景の魅力向上に向け,山頂施設の整備検討のための測量調査などの実施や,湯の川温泉エリアの誘客を促進するため,プロモーション動画の作成配信を行うほか,北海道新幹線開業10周年事業として誘客促進プロモーションを実施するとともに,新幹線の函館駅乗り入れについては,引き続き関係機関との協議を進めてまいります。また,歴史的建造物の活用を促進するため,集客施設などへの改修に対する補助制度を創設するほか,緑の島内にスケートボードエリアを暫定配置し,アーバンスポーツ等の普及・促進を図るとともに,プロサッカーチームの合宿誘致のため,誘致活動や天然芝グラウンドの改修に向けた実施設計を進めてまいります。
 以上,予算案の概要をご説明いたしましたが,7ページ以降の資料は,事前にレクチャーをお受けのことと存じますので,省略させていただきます。
 私からは以上です。

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幹事社質問

(記者)
 新年度予算案の編成にあたって,力を入れた分野や政策についてお伺いします。
(市長)
 令和7年度の予算編成については,昨年公表した「今後の財政見通し」におきまして,収支不足が見込まれる状況でありましたことから,限られた財源の中でも選択と集中の視点を持ちながら,引き続き,喫緊の課題である人口減少への対応に取り組むこととしたところでありまして,中でも安定的な雇用環境を創出するために企業立地を促進する補助制度の拡充を行い企業誘致を推進するとともに,地元企業の魅力を発信するなど,若者の地元雇用の確保に取り組んでまいります。
 また,若者や助成に選ばれるまちとなるよう,性別にかかわりなく,誰もが働きやすく働きがいのある職場づくりなど,あらゆる場面においてジェンダーギャップ解消の理解を促進するとともに,その取り組みを推進してまいります。
 さらに,まちの魅力向上と活性化に繋げるため,函館山山頂の施設整備検討に向けた測量調査などの実施や,湯の川温泉エリアの魅力を再構築して,魅力的な施設として活用するための内部改修に対する補助制度の創設などの施策にも取り組んでまいります。

(記者)
 先ほど選択と集中というフレーズを使われましたが,財政が厳しい中で経費の削減や見直しにあたって,意識的に削った分とか事業の見直しとか財政の見直しをどういうところに反映させたのか,お知らせください。
(市長)
 今後の財政運営については,大変厳しい状況であることを昨年公表させていただきましたが,物価高騰が引き続いていて,財政需要の増加が生じています。現行の行財政プランの期間中でも,さらなる行財政対策を講じていきます。また,現行の行財政対策プランが終了する令和9年度以降についても,新たなプランを策定して,収支不足の解消に向けた取り組みを推し進めていくところでありますけれども,今回の予算編成においても事業のスクラップアンドビルドを徹底しなければならないという考えのもと,例えば,補助金のあり方に関するガイドラインに基づく補助金の見直しとか,各種事業の見直しは行っております。また,適正な水準での予算計上に努めて編成したところでございまして,プランで設定したこれらの目標額5億1,100万円を上回る6億6,300万円の削減を図ったところであります。
 また,予算編成の作業にあわせて,見直しを検討すべき事業の洗い出しも並行して行いまして,令和8年度以降もさらなる事業の見直しや廃止の検討を進めて,健全で持続的な行財政運営に努めたいと思います。

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各社質問

(記者)
 財政調整基金からの繰り出しが今回ありまして,当初予算でいえば平成30年度以来,決算でいえば平成12年度以来となると思います。実質的な収支赤字ということになりました。その点についての受け止めをお伺いします。
(市長)
 先ほどから申し上げていることでありますが,引き続く物価高騰であるとか,人件費も上がっていることもありまして,函館だけではなく自治体財政が大変厳しい状況が,これからも想定されるところであります。そのような中で今回2億円を繰り入れるわけでありますが,より厳しい環境の中で厳しい対応を余儀なくされると考えていますが,一方で人口減少もそうですし,課題が山積していることも間違いありません。市民の皆さんの声を聞くにつれ,待ったなしの課題が非常に多く,そして,先を見据えた中で,今手を打たなければ間に合わなくなるというものも多いところであります。メリハリをきかせて,これからも付けるところには付ける,また,縮小しなければならないところはしっかりと検討することをより強く考えなければならないことを自分自身も意識していますし,それぞれのセクションで知恵を出しながら,スクラップアンドビルドに尽きると思いますが,それを徹底していきたいと考えております。

(記者)
 自由に使える財源が少ない中で,市長の公約で以前発表したものでは検討中のものがまだ31項目残っておりまして,今回の予算の中にも新たに組み込まれたものがいくつかあったかと思います。残りの任期の中でどのように公約を実現していくのか,見通しはありますでしょうか。
(市長)
 138項目の公約の件だと思いますが,あれを4年の中で全て実現するということを意識して公約を書いたわけではありません。こうしたまちを実現していきたい,それに向けてこれはやらなければならないというものを列記したものが138項目の公約であります。その中には予算を付けなくても達成しているものもあるでしょうし,市だけでやるものではなくて,地域全体で取り組んでまちを変えていくものも含まれております。
 その中で,予算は厳しいけれどもどうなんだろうかという課題に直面しているところでありますが,地域の皆さんのお話しを聞く機会が多くありますし,そういう場も持っていますが,そういう中で変わってきているということをすごく感じるところであります。というのは,このままではいけないといった危機感をお持ちになって,地域や社会を変えていこうという気概といいますか,思いを持った方が非常に増えていると思います。ですから,よく「官」「民」という連携の言葉がありますが,もっと違う次元の市役所だけではなくて,地域全体が一緒になるということで,難しいと思われた負の連鎖を逆回転させることができると思っております。
 その中で,公約についていろいろな議論をして,ぜひやって欲しいという声のものもありますし,ものによってはいろいろご意見があるものもあります。そういったものをより議論を深めながらメリハリをきかせて,予算を付けて前に進めることしかないと思っております。
 小さな声,まちの声を聞く,そのことの重要性は,当選した頃から2年経ちますが,より強く感じているところでありますので,これからも全力で頑張っていきたいと思います。

(記者)
 公約の中でも,当選当初から力を入れてこられました新幹線の函館駅乗り入れに関して,今回も予算が付いておりました。昨年はフォーラムを開催するなどをしておりましたが,新年度は具体的にどういう事業を想定していますでしょうか。
(市長)
 新幹線の函館駅乗り入れですが,昨年度に調査結果を公表してから関係機関への調査結果の説明とか,今お話しのあった市民フォーラムを開催いたしました。加えて,実現をめざす具体的なケースを「フル規格で,札幌・東京の両方面から乗り入れる」ケースに絞り込みながら,その方向性をもとに関係機関との事務レベルでの打合せを重ねていることであります。今後は,その打合せを引き続き継続して行っていくことを踏まえて今回の予算200万円を計上しているところであります。
 一方で,新幹線の函館駅乗り入れは,北海道新幹線の札幌開業と同時でなければできないものであります。というのは,札幌開業に伴ってJR北海道が多額のシステム改修を行うのですが,函館駅乗り入れにあたってもシステム改修に費用がかかるのであれば,札幌開業にあわせて行うシステム改修と同時に函館駅乗り入れの改修も行ってもらうしか方法がないと考えています。すなわち札幌開業が遠のく,イコール函館駅乗り入れも同時に遠のくことになります。
 今,2030年度の開業がかなり先になるだろうと言われていますが,これについては現在札幌まで4時間くらいかかるものが1時間くらいまで短くなるという大きな社会変革を伴うものであって,そして函館駅乗り入れとセットで考えていますから,札幌開業については1日でも早くということを,これまでも要望してまいりましたが,引き続き要望してまいりたいと考えているところであります。

(記者)
 今お話しのあった札幌開業に向けて,今回新規事業で北海道新幹線札幌延伸に向けた広域観光連携推進事業が入っていましたが,その辺というのは札幌開業を早期にという話とは別なんでしょうか。
(市長)
 早期の要望活動のための経費ではありません。札幌延伸をするということは分かっているわけです。以前,青森開業したとき,平成20年代だったと思いますが,青森開業に向けて,八戸や盛岡などの北東北に青森開業するずっと前からプロモーションを行っていきました。そのことによって青森開業したときに十分な恩恵を受けられるように準備をされているし,プロモーションを進めていたわけであります。
 それを考えると,札幌開業が目に見えて,視野に入っているのであれば,札幌開業が来年しますというときにプロモーションをかけてもだめですし,地域の連携も時間のかかるものでもありますから,できるだけ早くから始めることが必要です。そういうことを見据えて,今回札幌開業に向けて地域の沿線の自治体と連携しながら,プロモーションだけではなく,何ができるのかということをアイディアを出しながら,より効果的で戦略的な取り組みをするように,予算を付けながら事業を行っていくものです。

(記者)
 ロシア極東大への補助金が増額になっておりました。新年度から新入生募集の停止が決まっておりまして,閉校に向けて動いていくのかと思います。例年,函館市からの補助金は3千万円だったと思いますが,このタイミングで増額した意図をお聞かせください。
(市長)
 現在,在学している学生の方が,勉学できる環境を整えることは,函館市の大事な仕事だと思っております。

(記者)
 ふるさと納税について伺います。新年度予算案には寄附額が30億円と計上されています。令和6年度と同じ目標額といえると思いますが,なぜその額にしたのでしょうか。また,公約では就任から4年間で100億円としていましたが,現在の進捗をどう見ておられるのか,100億円達成に向けて今後の取り組みとか金額の見通しについてお知らせください。
(市長)
 ふるさと納税については,本当に良い制度を作っていただいたというのが実感です。随分前に作られた制度ですが,良い制度という言葉の意味は,函館市のように魅力度が大変評価されるまちであったり,知名度は国内で抜群でありますから,ふるさと納税によって財源を確保することができる恵まれた自治体であります。
 今年度が本格的なスタートでした。本来であればもっと財源を獲得しながら福祉や教育,インフラ整備など,さまざまな暮らしの充実に充てたかったところでありますが,まだ間に合うということで力を入れて取り組んでいるところであります。
 公約のふるさと納税100億円というのは非常にインパクトのある数字ですし,何とかそれに向けて頑張っていこうということで,市のプロモーションを強化するとともに,返礼品を製造したりサービスを構築してくれる事業者も盛り上がってきております。いろいろなアイディアや返礼品の種類も増えてきておりますし,獲得した財源によって地域の活性化に使うという面でもふるさと納税の効果は既に出てきているのではないかと思います。
 そして,100億円についてはいけるのではないかと思っています。令和6年度の目標額と同じではないかというご質問でしたが,予算の額が目標額のステップというものと同じとは考えていません。例えば,予算で大きく額を計上して,結果的に予算を下回ると,財政運営の技術的にやりづらくなります。令和6年度は12月末現在で20億5000万円ほど集まっていますが,それからいくと令和7年度の30億円というのはまず堅いところだと言えると思いますので,それを予算に当て込んでいます。場合によってこの額が伸びるということであれば,増額補正することがあるのかもしれませんが,厳密にふるさと納税を集めたり増やしたりしていくという動きと,予算の設定の額が必ずしも一致しないということは起きると思います。今年度もそうだったのですが,予算額が目標額ということではないのですが,今地域の事業者も大変力が入ってきているところでありまして,まさに官と民が力をあわせて,そして地域の活性化につながるという流れができてきているところですから,私も全力で取り組んでいきたいと思っております。

(記者)
 観光の関係で,函館山夜景魅力度向上事業費として,混雑対策として山頂施設の整備を検討するということで新しく予算が付いております。一方で混雑対策をしながら,観光客を呼び込むためのプロモーション活動を別のところで進めていくということで,混雑対策を行っていくことのバランスといいますか,あるいは今後の観光施策の取り組み方とか対策の取り組み方,考え方みたいなところはどのように考えておりますか。
(市長)
 まさにこういうやり方が自治体とか地域が課題にぶつかったときの乗り越え方だと思っています。つまり,いわゆるオーバーツーリズムと言われますが,函館山が混雑しているのは実は長年そのような状態でした。夏場の観光入れ込みは今も多いのですが,平成の一桁のときの方がもっと多かったです。ですから,おそらくロープウェイを利用される観光客も多かったと思います。
 一方で,函館山の混雑対策については,なかなか進んでこなかったといいますか,現実どのように行ったら良いのか分からず行き詰まっていたと思います。こういう課題があって,もう1つの課題というか目指すべきものというのは,より函館山のブランドを高めて,それによって函館地域全体のブランドをブラッシュアップして,観光客の皆さんにたくさん来てもらって喜んでもらうという2つの方向性があると思います。全然別なものに見えますが,これとこれを合わせるというか,この2つのことを解決するためにどうするのかというのが,今回予算計上している事業だと思っております。
 まずは1回調査をしてみなければ,どういうハード整備ができるのかは分かりませんが,展望スペースの拡充ということによってオーバーツーリズム対策をすると同時に,そこの魅力度を高めることで,2つの方向性を成し遂げていきたいと思っております。
 オーバーツーリズム対策というのは,要するに集中しすぎているから,分散させるということです。それは2つの側面があって,時間的な分散と空間的な分散があると思います。時間的な分散というのは,夜景が出来上がっていく時間帯というのがものすごく混みますので,そうではない時間帯,それよりも遅い時間帯でも十分楽しめるということを伝えながら,また,混みあう時間帯に別な夜の魅力というか楽しみ方をご提案していくようなことをするものであります。例えば,周辺のライトアップ施設の情報をお伝えするとか,混雑情報を配信する配信システムの周知をさらに強化するなどをして,利用時間帯の分散化を図ります。同時に空間的な分散というのは,昨年実証実験を行って,漁火公園とか山頂広場とか,メインの展望台に隣接するエリアですが,そこの動線へのライトアップを行ったのですが,これについて今年も4月と10月に行ってまいります。そうしたことを踏まえて混雑対策についても力を入れてまいりたいと思っております。

(記者)
 それに関連して,予算とは別な話についてお尋ねします。
 市長が年末年始にかけて各種インタビューやあいさつの場で,4年以内で世界の都市ブランドランキングのトップ10入りを果たしたいとしばしば発言されておりました。その趣旨について,何か具体的にどのランキングということを想定されていますか。
(市長)
 いろいろなランキングがあります。いろいろな評価機関や国際的な著名な観光の雑誌などで訪れたい都市という切り口の観光のまちのランキングもあったり,もっと広い意味での都市ブランドもあったり,たくさんあると思います。
 いずれにしても,問題意識といいますか,考えていることは,これだけ現実的に魅力がある「函館」,それから潜在的なものもまだまだ持っている「函館」です。その証左というか,証として,国内的な都市ブランドとしては今年度1位という評価をいただいて,これまでも長きにわたって1位から3位の間でずっと推移しています。ですから国内で評価されているけど,おそらく知ってもらうだけで世界的にも高い評価を受けられるという実感といいますか,感覚を持っております。
 ですから,何とか広く伝えて,そのことによって認知してもらう必要があると思います。世界が注目する,函館から目が離せないくらいになり得ると思います。そのためにもどうやって知ってもらうということとして分かりやすいのは,このようなランキングに躍り出ることと思います。いろいろなランキングがありますから,大規模な都市だけが入っているランキングもあるでしょうし,そうではなくて別な切り口で魅力度を測っているランキングもあると思います。どういうのが良いのかについてもいろいろな人の知見もいただきながら,参考にして検討していきたいと思っております。

(記者)
 ということは,今のところ具体的なランキングがあるわけではないということだと思いますが,いずれかのものであれば可能で,そのためには,それに向けて具体的にどういう取り組みをしていかれるのでしょうか。
(市長)
 こういうものは,実は予算額ではありません。効果的に魅力が伝わるということは,何か事業予算を付けて広告会社に頼んで伝えればそれで良いかというと,決してそれで結果が生まれるものではなくて,今回の名探偵コナンで函館の知名度が上がりました。海外での知名度も上がったと思います。別に函館市が予算を付けたわけではありません。函館が持っている何かにチャンスが引き寄せられてくるものです。そういった展開を逃さずに函館の魅力を伝えていくことになります。そのためには,市役所の職員が何かをするというよりも,函館を応援してくれる人はとても多いです。ですから,函館市役所単体で頑張るということではなくて,チーム戦です。函館を応援してくれる人たちからいろいろなチャンスが必ず巡ってくるはずです。それをたぐり寄せながら,ときに予算を投じながら行動することもあるでしょうし,実は今回の予算の中にも魅力度を国際的に発信できるものというのはいくつかあります。それを効果的に活用しながら取り組んでいきたいと考えております。

(記者)
 歴史的建造物の活用促進の件について伺います。まず,これは具体的にどんなことをするのか,その狙いを教えてください。
(市長)
 歴史的建造物を保存・継承していくために,これまでは主に建物の外観保全に対する支援を行ってきたところでありまして,今回新たに建物の内部改修に対する補助制度を創設するものであります。
 歴史的建造物が持つ価値を生かしながら,新たに,例えば飲食とか宿泊とか,物販,そうした魅力ある集客施設として活用する取り組みを支援することで,より多くの人々が利用できるようになり,地域全体の魅力向上と活性化に繋げていきたいという狙いです。

(記者)
 対象となるのは,西部地区に活用されていない歴史的建造物はいっぱいありますが,どこまでを対象とするのでしょうか。
(市長)
 さまざま種別があるのですが,都市景観条例で指定をしている,例えば伝統的建造物とか景観形成指定建築物などありまして,100以上あるはずです。もっとあるかもしれません。

(記者)
 それを全部ということではないでしょうけど,いくつか活用の可能性がある施設を選んで,やっていくということなのでしょうか。
(市長)
 市が改修して,そして市の施設にしていくということではありません。
 民間の方が所有されている建造物に,これまで外観の整備に補助金を出してきたというもので,今度その内部の改修にも出すというのは,所有されている民間の方が,例えば集客施設として新たな活用をするときに,その内部改修に補助金を出すということです。ですから,民間の動きの中でそういったアクションが出てきたときに,それが補助金の要綱に合致すれば支援をしていく,それで魅力度が上がっていくでしょうということです。

(記者)
 一方で,歴史的な建造物であっても,オーナーさんが高齢だったりとか,もっと言うと分からないものもあるのかと思います。そういったものに対しては,アプローチを待っているというスタンスですよね。せっかく歴史的建造物があるけれども結局手つかずのままという状態では,そういう建物には今後も対処できないのではないのかと思いますが,いかがでしょうか。
(市長)
 魅力的な建造物があって,それを知らないけれども,それを活用して行いたいということをマッチングできるのがいいということですよね。
(記者)
 そうです。待っているだけだとオーナーさんからアプローチが来ない,もしくはオーナーさんが分からないというものについては活用されない。
(市長)
 多分,今までもこの補助金があってもなくても,そういうことはやれたし,動きとして起きなくはないと思います。ただ,こうした補助金を創設して,これが使われ始めると思います,というか間違いなくこれは使われていくと思います。その様子というか,パブリシティというか,どんどん知られていくと思います。元々持っているこの地域の魅力と相まって話題が出てくるはずです。そこが1つの狙いで,ストーリーになります。保存すべき美しい伝統的な建造物が活用されていくというケースがどんどん出てきますから,このこと自体が発信になると思います。関心を持ってもらえる企業も増えてくると思いますし,より情報も集まってくると思いますので,主に西部地区に多いと思います。この西部地区の魅力の活性化に資するように,これからもアンテナを高くして,マッチングを進めることになると思います。

(記者)
 これまで歴史的建造物がなかなか活用されてこなかった課題について,市長はどうお考えでしょうか。
(市長)
 課題とは感じていません。歴史的建造物は,保存して,そして残して,それが地域のアイデンティティになっているものです。ただ一方で,数年前か,もうちょっと前になりますか,文化庁なども,文化財などを保存するだけではなくてどんどん活用していく,そういうソフトパワーを日本の力にしようというムーブメントというか流れが出来てきました。それから出てきたことだと思います。だから,我々もこういうことを意識し始めたのは新しいことでありますし,手探りです。集客施設にどんどん変わるのが必ずしも良いのかどうかはありますから。また,どれぐらいのニーズがあるのかというのもあります。
 こういう制度を始めていく,そして連携をしながら地域が変わっていくさまというのをしっかり注視をして,力を入れていくところは力を入れていく。私の感覚では,西部地区に非常に合っている取り組みだと思います。西部地区だけではありませんが,歴史ある資産がより函館の価値を高めて発信する大事な宝になって欲しいと思っています。

(記者)
 新年度に向けて,水産業や水産加工業については,どのように取り組まれたいかお知らせください。
(市長)
 水産業については大変厳しい状況が続いています。そして,函館の名産・特産でもありますイカの不漁というのは,水産業だけではなく,函館のイメージ全体にも関わるような大きな話題となって報道されているところであります。イカ釣り漁船への補助については,これまで同様に継続しながら支えていきたいというのももちろんであります。
 激減している天然コンブについては,これまでも継続しているいろいろな形での対策を打っています。これは令和5年,6年とやっていますが,令和7年も引き続き行いながら,より効果的なものを探りながら実施して,天然コンブの資源回復に努めるとともに,やはり養殖コンブです。これについては今研究の成果が出てきていますので,完全養殖を社会実装に移していきながら,そして天然・養殖コンブの販路の拡大,特に天然に関しては,海外も非常に注目をしていますので,海外に対しての今後の認知度を高めていくようなことも含めて,コンブのブランディングに力を入れていく。つまり,天然昆布を回復させると同時にブランディングを進めるということになります。
 それからやはり沿岸漁業が非常に函館の漁業を支えている部分でありますので,そこのところは漁協とこれまでも連携していますが,例えば若手の漁師さんの意見をお聞きするとか,それから課題になっている担い手不足といいますか,そこのところが1番難しいところです。そのような就業者対策についても今回の予算に盛り込ませていただきました。
 いずれにしても,まちづくりの最も重要な1つ要素であるのがこの1次産業だと思っています。函館の場合,歴史的に水産業については,函館のまちを動かしてきた大事なメインエンジンでありますので,今後についてもしっかり関係機関と連携しながら取り組みたいと思っております。
 また,水産加工についても大きな産業の蓄積があります。昨年度創設したこの補助金もしっかり周知をしてより活用していきながら,水産加工の産業の振興にも引き続き力を入れてまいりたいと思います。

(記者)
 昨年から市長の政策アドバイザー会議が開催されて,いろいろな提言を受けられていると思います。今回の新規事業の中で,例えばジェンダーギャップ解消に向けた取り組みについては,提言を受けられたものだと思いますが,この他に主要施策の中で政策アドバイザーのやりとりを踏まえて意識して入れたものがあれば教えてください。
(市長)
 政策アドバイザーからのご提言は大変多岐にわたっておりまして,それを前回の第2回の会議でキーワードの整理をしながら,そしてすぐに生かせるものはすぐ生かす,例えば,今回の予算化を待たずにできるものはどんどん着手したりしているものもあります。また,アドバイザーの意見を令和7年度の事業の予算としては入っていなくてもゼロ予算でもできること,あるいは8年度,9年度,あるいはもっと先の将来的な長いスパンでできることについても,取り入れて生かすべき計画に落とし込むなど反映をしていきたいと思っています。
 今回の予算の中では,観光,経済,子育て,移住,まちづくりとか,本当に第2回の会議で,さまざまなな分野について有意義な意見をいただいたところでありますが,それを参考として,今ご指摘ありましたジェンダーギャップ解消のプロジェクトを立ち上げるというのを予算化していますが,これは予算額とは関係ありません。予算の額の大小ではありません。特に,このジェンダーギャップの解消に関しては,地域を挙げて取り組むものだと思っていますので,いろいろなワークショップなんかを通じて,今後どのように進めていくかというのをしっかり議論を深める,そういう年だと考えています。
 最初が大事だと思いますので,市役所,それから経済界との連携の中に,私自身もフルコミットしながら,ジェンダーギャップの解消に全力を挙げていきたいと思っています。というのも,若い人から選ばれるまちにならなければならないというのは大命題だと思うのですが,その中でも男性よりも女性の方がより函館から出ていってしまっている。そしてまた,女性の方がより帰ってきてくれないという現状があります。これを何とかしなければならないというのは,我々だけの危機感ではないと思います。おそらく地域におられる方,それから外に出ていかざるを得ない女性の方自身が強く思われていることだと思いますから,そういったことをよりコミュニケーションをとりながら考えていく,そして行動に移していく大事な1年にしたいと思っています。
 それから,アドバイザーの意見を踏まえたということになりますと,オーバーツーリズムとか,あるいは都市ブランドについてもご意見をいただきましたので,函館山山頂展望台の整備検討に向けた調査も,これを参考にさせていただいたものでありますし,それから観光についていえば,ホテルは,駅前とか大門周辺から先に埋まるという傾向がかなり前からあります。駅前や大門周辺が埋まったら,湯の川の宿泊の予約が入ってくるという傾向がコロナ前から,かなり前からそういう傾向になっていました。コロナが明けてもやはりそういう傾向が強いです。
 元々湯の川温泉は,非常に伝統ある名湯で,知名度もあるわけですから,このブランドを再興させることで,ダブルエンジンになります。だから湯の川のブランドを活性化させるということは,私としても,まさに観光の底上げにもなること,それから都市のブランドを上げることにも重要な意味を持つと思っています。アドバイザーからも強く意見が出たところでありましたので,今回,湯の川のプロモーションについて予算化したところであります。
 その他テレワークなどを中心とした移住促進についてもご意見をいただきまして,そちらなども予算化をしているところであります。全部言うと多くなってしまいますが,こういったところが今回参考にしながら取り組んだところであります。

(記者)
 都市ブランドに関連して質問します。世界的なランキングに入ることで函館の知名度を高めていこうという意図については理解したのですが,都市ランキングといっても観光,文化など旅行に焦点をあてたものから,いわゆる住環境とか利便性とか経済力とか総合的なものまで,いろいろな種類があると思います。函館が目指すものとしては,どういう分野を意識したものが念頭にあるのでしょうか。
(市長)
 最終的にはあらゆるジャンルで輝く函館というものをより知ってもらいたいというのはあります。函館の良さは,観光だけではなくて幅広いものがあると思っています。ただ,近道というと変な言い方かもしれませんが,市町村魅力度ランキングの1位となっている観光を中心とする都市の魅力を押し上げていくというか,より強く発信することが有効だと考えています。

(記者)
 そういうランキングの中だと,例えば都市ブランドというところでどうしても経済規模の大きい都市や人口規模の大きい都市が中心となるものもなかにはあると思います。そういうものに函館が入っていくことへの実現性についてはどのようにお考えでしょうか。
(市長)
 例えば,人口が1千万人とか2千万人いなければランキングに入ることはあり得ないというランキングであれば,そこには函館は入れないと思います。ただ,先ほど申し上げたような観光を中心とする都市ブランドが函館の1番早く発信できるものだとすれば,そうした基準で選ばれるランキングのトップ10入りであれば,十分に可能性はあるかと思います。

 

※記者会見における質疑内容の要旨をとりまとめの上掲載しています。

 

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