公開日 2025年02月26日
令和7年度市政執行方針
2 主要施策の推進
(1) 未来をひらくひとを支えるまちをめざします
(2) 地域経済を活性化します
(3) 健康で充実した暮らしを支えます
(4) 多くの人を惹きつける,魅力あるまちをめざします


1 はじめに
令和7年第1回市議会定例会の開会にあたり,市政執行につきまして,私の所信を申し述べます。
本年は,私にとりまして,市長任期の折り返しの年となりますが,市長に就任してから今日まで,皆様の声をお聞きし,負託に応えるべく,まちの将来に向け,様々な施策に取り組んでまいりました。
「誰ひとり取り残さない」という信念のもと,子育て,福祉,教育,経済など幅広い分野において,誰もが幸せを感じられるよう取り組んできたまちづくりは,まだ緒に就いたばかりではありますが,新たな可能性の芽が少しずつ生まれてきております。
一方,我が国全体が,少子高齢化による人口減少が続き,今後さらに進んでいくと見込まれるなか,本市は,有識者による人口戦略会議が公表した「消滅可能性自治体」に分類されるなど,深刻な状況にあり,今,積極的な対策を講じなければ,地域経済の縮小や地域の閉塞感を招くにとどまらず,都市機能が低下し,安全・安心なまちづくりの基盤をおびやかすことが危惧されます。
新たな「函館市人口ビジョン」では,本市の人口は2070年には,2020年(令和2年)と比較して,約5割から7割近くまで減少すると推計しております。また,令和5年(2023年)の合計特殊出生率は初めて1を割り込み0.99となるなど,少子化に歯止めがかかっておらず,依然として厳しい状況が続いておりますが,まちの活力や都市機能を維持するために,少しでも人口減少を抑制しなければなりません。
こうしたことから,部局横断的に人口減少対策に取り組むべく立ち上げた「人口減少対策本部」において,「子ども・教育への支援」,「移住・定住の促進」,「しごとの創出」の重点方針のもと,市の総力を挙げた取り組みを始めております。
これまで,第2子以降の保育料の完全無償化や公立はこだて未来大学の授業料等の無償化など,子ども・子育てや教育といった未来への投資に重点をおいた取り組みをスタートさせたほか,地域コミュニティの中核である町会の活性化や安定した除排雪体制の構築など,市民の暮らしを守り,住みよいまちとなるよう取り組みを進めています。
また,本市の特産品開発に関する支援のほか,地元企業に就職した学生の奨学金返済に係る支援を開始するなど,地域経済の活性化と若者の雇用につながる新たな施策にも取り組み始めたところです。
「安定した雇用を確保してほしい」,「子育てと仕事の両立しやすい環境を整備してほしい」,これが地方創生に関するアンケートでの多くの若年層の声であります。私は,新たに策定する函館市活性化総合戦略や,人口減少対策事業を通して,そうした想いに応え,若者に選ばれるまちとなるよう,取り組みを進めてまいります。
また,若者や女性に選ばれるまちになるよう,性別にかかわりなく,誰もが働きやすく,働きがいのある職場環境づくりなど,あらゆる場面において,ジェンダーギャップ解消の理解を促進するとともに,その取り組みを推進してまいります。
一方,人口減少による地方交付税の減少や長期化する物価上昇などにより,本市は厳しい財政状況が続くことが見込まれることから,事業のスクラップ・アンド・ビルドを徹底し,限られた財源のなかで,選択と集中の視点を持ちながら事業を推進するとともに,新たな財源の確保に向けた取り組みを進めてまいります。
施策の推進にあたっては,市民の皆様に対して,分かりやすい情報発信に努めるとともに,国や北海道,道南地域のほか,多様な主体との連携を強化しながら,函館の活力ある未来を切り拓くため,引き続き市政運営に全力を尽くしてまいります。

2 主要施策の推進
次に,主な施策についてご説明申しあげます。
(1) 未来をひらくひとを支えるまちをめざします
1点目は,未来をひらくひとを支えることです。
昨年の我が国の出生数は,統計開始以降,初めて70万人を下回る見込みであり,少子化に歯止めがかかっていない背景には,子育てと教育にかかる経済的な負担や家事と育児の負担が依然として女性に偏っている状況のほか,仕事と子育ての両立の難しさなど,様々な要因が複雑に絡み合う状況があると考えられております。
本市においても,子どもを生み育てる世代の減少が進み,出生数も減少が続いていることから,結婚や出産を望む方が安心して子どもを生み育てられる環境を整備する必要があります。
一人でも多くの若者が結婚や出産,子育てがしやすい環境となるようそれぞれのライフステージにおける切れ目のない支援に取り組むとともに,このまちの将来を担うすべての子どもたちが健やかに育ち,心豊かに安心して学ぶことができる教育環境の充実を図るなど,子ども・子育てに関する施策を総合的に進めてまいります。
また,子育てをはじめとする各分野の施策メニューを「支援パッケージ」として,わかりやすく情報発信することにより,函館のまちは,一人ひとりが自分自身の望むライフプランを描き,将来に明るい希望を持って安心して暮らしていけるまちであると,若年層をはじめ多くの皆様により一層知っていただけるよう取り組んでまいります。
結婚や子ども・子育てについては,若者の出会いや結婚の意識についての実態調査を実施するなど,結婚を望む方への支援策を検討するほか,子どもを生み育てたいという希望がかなえられるよう,引き続き不妊治療への支援や認可保育施設における第2子以降の保育料無償化,小学校入学時の祝金の支給を継続するなど,妊娠・出産から子育ての期間において,経済的支援を適切に講じることにより,子育てにかかる経済的な負担の軽減を図ります。
また,本年度から開設している「子ども家庭センター」において,妊産婦や子育て世帯,子どもが抱える不安や悩みなどの相談に対し,切れ目なく支援を行ってまいります。
本年度から試行的に実施している「こども誰でも通園制度」については,令和8年度(2026年度)からの本格実施に向け,施設数を拡充するほか,放課後児童クラブを整備し,放課後の子どもの安全・安心な居場所の確保を図るなど,仕事と子育てが両立できる環境を整えてまいります。
また,子どもや若者と地域住民が交流できる施設を活用した小学生への学習支援や中高生の学習環境の確保のほか,地域食堂の実施など,子どもの多様な居場所づくりを進めます。
このほか,ヤングケアラーに関する理解を深めるため,新たに小・中学生を対象とした出前講座を実施します。
教育環境の充実については,教育上特別な配慮を要する児童生徒の増加に対応するため,特別支援教育支援員をさらに増員するほか,子どもたちの快適な学習環境を確保するため,市立学校等への常設型エアコンの設置を順次進めてまいります。
このほか,中高生を対象としたアプリ制作などの体験教室の実施による未来のIT人材の育成や,歴史や文化に誇りを持ち,地域の発展を支える人材の育成を図るため,中学生向けの「函館郷土の歴史人物読本」の作成に取り組むなど,子どもたちや子どもを生み育てる世代が「函館で学びたい,学ばせたい」と思えるよう,未来を見据えた様々な学びの環境づくりを進めてまいります。
(2) 地域経済を活性化します
2点目は,地域経済を活性化することです。
本市の人口減少は,若者を中心とした転出超過が一因となっておりますが,函館経済の未来を守っていくためにも,生産年齢人口の減少に歯止めをかけ,労働力の確保に着実に取り組むとともに,このまちの経済の持続可能な発展に向けた変革を推進していくことが重要です。
私は「強い経済あっての進化する函館」との考えに立ち,地域経済を支える中小企業の成長・発展に向け,生産性向上や競争力強化への支援に取り組むとともに,若者や女性,高齢者などが働きやすい環境の整備を進め,稼げる産業の育成や働きがいのあるしごとの創出を進めてまいります。
また,地域経済の回復と活性化に向け,企業誘致の一層の推進はもとより,再生可能エネルギーの導入促進を通じた関連産業の振興を図っていくほか,高等教育機関や研究機関の集積を生かし,スタートアップを含め創業の支援に力を入れるなど,産業の開拓や集積に挑戦し,新たな活力につながる取り組みを間断なく進めてまいります。
地場産業の振興については,あらゆる施策を一体的かつ効果的に推進し,地域経済の一層の強化を図るため,中小企業振興に係る実施計画を策定します。
また,企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のために必要な助言を行う専門家の派遣や設備導入の支援を行い,地元企業の生産性向上と競争力の強化を図ります。
販路開拓の支援として,市内食品関連事業者の商品の海外マーケティングや長期的な輸出戦略策定などの伴走支援を行い,新たなビジネスチャンスの獲得を支援します。
企業誘致については,市内へのサテライトオフィス等の拠点開設を引き続き支援するとともに,企業立地促進条例補助金における補助要件の拡充などにより立地を促進し,地元雇用の増加を図ります。
漁業の振興については,小型イカ釣り漁業者への燃料費支援を漁期末まで引き続き延長するほか,天然コンブの資源の回復に向けた漁場の整備や繁茂技術に関する研究,魚介藻類の養殖技術に関する研究などにも取り組み,水産業の持続的発展につなげてまいります。
また,ブルーカーボンについて,モデル地区におけるクレジットの売却方法の検討を進めます。
農業の振興については,グリーンツーリズムの推進に向け,本市の農業資源を活用した高付加価値・滞在型の旅行商品を造成するとともに,市民のワインに対する意識醸成を図るため,ワイン醸造用ぶどうの栽培体験を実施するほか,亀尾ふれあいの里の利便性の向上を図るため,管理棟の整備に着手します。
また,一次産業の担い手不足の解消に向けては,漁業に必要な知識や技能を習得するための研修の受講費用や林業を目指す研修生のインターンシップに係る宿泊費を助成するとともに,スマート農業技術の活用や林業における高性能機械の導入を支援し,作業の省力化や効率化を促進します。
企業の人手不足が一段と厳しさを増しているなか,高校生と地元企業とのインターンシップなどを通じたマッチングにより,地域の将来を担う人材の地元定着を図るとともに,女性や高齢者等の活躍を促進し,労働力確保を図るため,民間事業者と連携し,短時間就労などのニーズに基づいた潜在人材の掘り起こしや就業支援を実施します。
カーボンニュートラルの実現に向けては,再生可能エネルギーの導入を促進するとともに,日乃出清掃工場の廃棄物発電を利用したエネルギー地産地消の実現に向けた調査を進めます。
また,道南地域での導入が有望視されている洋上風力発電の状況などを見据え,道南地域の全18市町で設立した「函館渡島檜山ゼロカーボン北海道推進協議会」を通じ,国や北海道などと緊密に連携しながら,グリーントランスフォーメーション(GX)関連産業の誘致などに向けた可能性を探るとともに,道南唯一の重要港湾である函館港の脱炭素化に向けた計画の策定を進めるなど,GXの推進につなげます。
ふるさと納税については,さらなる増額に向け引き続き民間事業者のノウハウを活用した取り組みを進めるとともに,企業版ふるさと納税について,新たに民間事業者を活用した市外企業とのマッチングを開始するなど,こうした取り組みを通じ,寄附金の増加を図り,関係人口の拡大につなげます。
(3) 健康で充実した暮らしを支えます
3点目は,健康で充実した暮らしを支えることです。
現在,国では,深刻化する人手不足の中で,多様化・複雑化するニーズに対応するため,様々な分野でデジタル技術の活用を図り,全世代型の安全・安心な社会基盤の構築を進めています。
本市においても,少子高齢化や人口減少の進行に伴い,担い手不足が深刻化するなど様々な課題に直面するなか,デジタルの力も活用し,便利で快適な住みやすいまちづくりを進めるとともに,住み慣れた地域で,安全で安心に暮らしていくことができる環境を整備していくことが重要です。
このまちで暮らす誰もが,いつまでも健康で充実した生活を送ることができるよう,医療・福祉サービスの充実や地域コミュニティの活性化に取り組むほか,公共交通や道路など,生活を支えるインフラの維持管理や災害に強いまちづくりを進めてまいります。
また,全ての人が社会的孤立や排除から守られ,多様性を認め合うインクルージョンの実現をめざすのが私の考えです。障がいの有無や年齢,性別,国籍などに関わらず全ての方が生きがいを感じられ,多様性が尊重されるまちへと変革させていくためには,ジェンダーギャップの解消を重要なステップと位置づけ,私自身が先頭に立ち,家庭や職場などの性別による固定的な役割分担意識の解消に向け,取り組みを推進してまいります。
医療・福祉については,より長く健康で生き生きと暮らすことができるよう,がん検診の受診率の向上に向け,検診の重要性などに関する周知を強化するとともに,女性のがん患者への支援として,新たに胸部補正具の購入を支援するほか,様々な合併症などを引き起こす原因となっている糖尿病の発症と重症化の予防に向けた取り組みを引き続き進めてまいります。
生涯にわたり歯と口腔の健康を保つことは,疾病の予防だけではなく,社会生活の質の向上につながることから,あらゆる年代の口腔内環境の改善に向け,市内医療機関における歯科健康診査の対象に20歳と30歳の若い年代を加えるとともに,新たに,後期高齢者向けの歯科健康診査や在宅要介護者等の訪問歯科健康診査を開始します。
また,後期高齢者に向け,口腔機能改善に向けたアプローチを行うほか,障がい児の摂食嚥下に係る研修会を開催し,医療関係者や保護者が食べる機能の向上を目的とした知識や訓練方法を習得できるよう支援してまいります。
気軽に楽しみながら健康づくりに取り組むことができ,多くの方に利用いただいているはこだて健幸アプリ「Hakobit(はこびっと)」のさらなる活用を促進することにより,健康増進の取り組みを進めるほか,スポーツイベントの開催などを通じ,市民の運動・スポーツの習慣化を促進します。
増加する介護保険の要介護認定については,新たなシステムの導入によるデジタル化を進め,認定に要する期間の短縮による迅速なサービス提供につなげます。
急激に進行する少子高齢化により,介護職や看護職の確保がより困難になることが見込まれることから,こうした人材の確保を図るため,介護職として新規就労奨励金を受給し,1年以上就労を継続している方へ継続就労奨励金を支給するほか,職員の資質向上のためのスキルアップセミナーの対象に,介護職のほか,新たに介護事業所に就労している看護師や管理栄養士を加え,就労意欲の向上と定着支援を図ります。
また,幅広い知識と高度な技術を持つ看護師を養成するための看護系大学等の設置について,引き続き検討を進めてまいります。
施設や設備の老朽化が進む南茅部病院については,地域医療のニーズに応えるため,移転,新築による令和9年度(2027年度)の有床診療所としての開院に向け,実施設計を進めます。
近年,自然災害が激甚化,頻発化しているなか,市民の生命や財産を守るため,新たに高潮浸水想定に基づくハザードマップを作成するとともに,災害用備蓄品の充実を図るほか,手入れがなされていない未整備森林を解消するための新たな補助制度を創設するなど,災害に強いまちづくりを進め,安全・安心に暮らせる環境を整えてまいります。
このほか,温室効果ガスの排出量削減を目指すため,公共施設の照明設備のLED化を進めます。また,環境への負荷低減に配慮した新たなごみ処理システムのあり方を検討するとともに,それを踏まえた廃棄物処理施設や最終処分場の整備等に係る基本構想の策定に着手します。
インクルージョンの取り組みについては,その理念の普及と理解促進に向けたイベントを引き続き開催するほか,ジェンダーギャップの解消に向け,経営者等を対象とした企業の意識醸成に向けたセミナーを開催します。
また,手話言語条例・障がい者コミュニケーション条例の制定に向け,引き続き検討を進めるとともに,渡島管内での開催が11年ぶりとなる北海道障がい者スポーツ大会では,本市で開催される陸上競技はもとより,近隣市町で開催される他の競技も合わせ,関係市町と連携して大会を盛り上げ,障がい者の自立と社会参加を図ります。
(4)多くの人を惹きつける,魅力あるまちをめざします
4点目は,多くの人を惹きつける,魅力あるまちをめざすことです。
函館のまちが多くのひとに選ばれ,人口減少が進むなかにあっても地域の活力を維持していくためには,このまちに住むひと・訪れる人の両方にとって,魅力あるまちであることが重要です。
市民や観光客が集い賑わう場の創出やデザイン性の高いまちづくりの整備,観光の価値を高める取り組みなど,まちの魅力向上と活性化につながる取り組みを推進するほか,このまちの歴史や文化の魅力を発信するとともに文化やスポーツの振興を図り,交流人口や関係人口,定住人口の増加につなげてまいります。
世界に目を向けると,函館のまちの魅力は,まだ知られていないのが現状です。私は「HAKODATE」の国際的な知名度を高める決意で,様々な取り組みを通じてまちの魅力を磨き上げるとともに,世界に向けた認知度向上に力を入れてまいります。
函館駅前・大門地区の活性化のため,棒二森屋店跡地における市街地再開発事業を支援するとともに,再開発ビル内に整備する公共施設の基本計画策定に向けた検討を進めます。
本年度上期の本市への観光客数は345万人にのぼり,国内外を問わず多くの観光客の方々にお越しいただいておりますが,函館山における混雑が課題となっています。この解消のため,山頂内での回遊性を高め,観光客の分散化を図るほか,山頂施設の整備を検討するための調査を実施するなど,混雑緩和と観光客の満足度向上に向けた取り組みを進めてまいります。
近年,注目を浴びているアドベンチャートラベルについては,道南の特色を生かしたコンテンツの磨き上げや関係人材の育成による受入環境の整備に取り組んでまいります。
湯の川温泉エリアの魅力を再構築し,さらなる誘客を図るため,旅マエ,旅ナカにおいてプロモーション動画を配信するほか,北海道新幹線開業10周年を記念して北海道や青森県,JR北海道と連携したキャンペーンを実施し,新たな観光需要を喚起します。
インバウンドのより一層の獲得のため,外国人観光客を東京から東日本に誘客する「イーストジャパン・キャンペーン」を推進するとともに,台湾で開催される旅行博への参加やタイの旅行会社を招請しての体験ツアーの実施などのほか,国際航空路線における多言語対応の観光PR動画の放映など,さらなる認知度向上と誘客促進に取り組みます。
観光施策のさらなる充実を図るため,新たな財源として,宿泊税の導入に向け取り組んでまいります。
交通ネットワークの充実については,新年度に80回の寄港を予定しているクルーズ客船の受け入れ体制の強化を図るほか,国際航空路線の誘致のため,北海道や道内の空港所在自治体,関係機関が一丸となって,グランドハンドリングの人材確保を進めます。
新幹線の函館駅乗り入れについては,昨年3月に公表した調査結果を踏まえ,具体的な乗り入れケースを絞り込み,関係機関との話し合いを重ねているところであり,その実現に向け,引き続き着実に協議を進めるとともに,北海道新幹線の札幌開業が早期に実現されるよう,関係機関とともに,国などへの要望を行ってまいります。
移住・定住の促進については,お試し移住事業や移住支援金の支給を継続して行うほか,テレワーク移住の可能性を探るため,都内の企業に勤務する方を対象としたニーズ調査を実施します。
世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」については,本市に設置される方針である遺産活用の拠点施設について,北海道による早期の設置に向けて取り組むほか,構成資産である垣ノ島遺跡の適正な管理・保存に向けた保存活用計画を策定します。
また,本市の貴重な観光資源である歴史的建造物を保存・継承するため,より魅力的な施設として活用するための内部改修に対する補助制度を創設します。
スポーツの振興では,緑の島にスケートボードが楽しめるエリアを設置し,アーバンスポーツの普及振興に取り組むほか,サッカーJリーグの開催時期の変更を踏まえた近隣市町と連携した道南地域への夏場の合宿誘致を行うとともに,受入施設の環境整備を進めるなど,スポーツを通じた関係人口の拡大に取り組んでまいります。

3 むすび
近年における,世界情勢の不安定化などを背景とした,物価やエネルギー価格の高騰,地球温暖化に伴い幾度となく被害をもたらす自然災害など,我々を取り巻く社会経済情勢は大きく変化しており,私たちの暮らしにも大きな影響を与えております。
この間,デジタル技術の進展は,人々の生活や働き方を含め,様々な分野で変革を起こしているほか,脱炭素社会の実現に向けた取り組みは,GXという大きな潮流を生みだし,再生可能エネルギー中心の産業構造への転換が各地で進んでおります。また,社会的・文化的な価値観の多様性に関する理解の広がりとともに,ジェンダーギャップの解消など,インクルージョン社会の実現に向けた動きが活発化しております。
人口減少など,函館は多くの課題を抱えておりますが,このまちを発展させていくためには,こうした変化の流れを捉え,新しい取り組みに積極果敢に挑戦していかなければなりません。
これは決して平坦な道のりではありませんが,このまちには,世界に誇るまちの魅力と,大火や戦後の混乱など,幾多の苦難や課題に立ち向かってきた先人たちの歴史,そしてその想いを引き継ぎ,このまちをさらに発展させてきた市民の皆様の力があります。
函館を豊かで魅力あるまちとして,次の世代へとつないでいくため,私は,あらゆる可能性への挑戦を続け,このまちの未来を皆様とともに切り拓いてまいります。そして,すべての市民が幸せと豊かさを実感し,あらゆる人が手を取り合って活躍できる社会の実現,ひいては,最大の目標である市民の幸福度(ウェルビーイング)の向上に向け,全力で市政運営に取り組んでまいります。
市議会ならびに市民の皆様のより一層のご理解とご協力を心からお願い申しあげます。
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