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市長記者会見(令和6年8月28日)

公開日 2024年09月02日

更新日 2024年09月02日

記者会見

日時・場所

  • 日時 令和6年8月28日 水曜日 午後3時30分
  • 場所 市役所8階大会議室

会見事項

会見の様子(動画)

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幹事社質問

(記者)
 2点質問させていただきます。
 まず1点目ですが,中国による海産物の禁輸措置から今月でおよそ1年が経過しました。東南アジアであったり北米といった他地域への販路を拡大していくことによって,少しずつ代替となる輸出国を確立しつつあるように思いますが,こうした現状について市長がどう捉えていらっしゃるのか,考えをお聞かせください。
(市長)
 中国等による水産物の禁輸措置については,その影響を踏まえて国において国内消費の拡大や,おっしゃったように輸出先の転換など,様々な対策を継続的に行ってきたことによって販路の拡大などに繋がっているものと認識しています。
 市としても,2月に小・中学校に給食食材としてホタテを提供する支援などを行いました。また,この7月には,タイ,マレーシア,台湾のバイヤーを招聘するなど,市内事業者に新たな輸出国の販路を獲得する機会の創出に努めてきたところでもあります。
 市内の水産加工会社においても,取引先の商社などによる販路拡大によって,現在は輸出できなくて販路が閉ざされているといった状況にはないと伺っております。
 いずれにしても,依然として中国等の禁輸措置が続いていることから,海外も含めた新たな販路拡大支援や商品の開発支援などの取り組みを進めていくとともに,継続的に状況を把握しながら対応してまいりたいと考えております。

(記者)
 続いて2点目になります。
 今月の8日に政策アドバイザーとの意見交換会が開催されました。年度内にもう一度開催する予定というお話でしたが,いつまでにどういった形で意見交換会で出された助言を市政に反映させていくのか,具体的な展望があればお話いただければと思います。
(市長)
 8月8日に政策アドバイザーの意見交換会を開催しました。それぞれ専門的な見地から多岐にわたるアドバイスをいただいたところであります。
 いただいた意見については,本年度中に策定を予定している次期の函館市活性化総合戦略や,来年度中に策定を予定している中小企業振興条例を踏まえた経済振興のためのビジョンの検討の参考とするほか,函館市人口減少対策本部や関係部局と共有しながら,効果的な市政運営の参考にしていきたいと考えております。

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各社質問

(記者)
 自民党総裁選についてお尋ねします。今回は,裏金問題への対応などが焦点になってくると思いますが,市長としてどのような論点に注目して次期総裁に期待されているのか,お尋ねします。
(市長)
 やはり政治に対する信頼をいかに取り戻していくかは,これまでも非常に大きなテーマであったと思います。今回のことに限らず,投票率は国政選挙にしても地方選挙にしても非常に下がってきております。何と言っても政治の信頼が失われてきたものを取り戻せるかどうかが,非常に重要な焦点ではないかと思っています。

(記者)
 今回の総裁選は,立候補者が大分多くなりそうな情勢です。市長としては,例えばライドシェアの勉強会で小泉進次郎元環境大臣と面識があったりするなど,いろいろあるかとは思いますが,今回取り沙汰されている方で期待されている方とかがいらっしゃるのかどうか,また,ライドシェアもそうですが市が進めていく施策を推進するうえで,次期総裁にどういった後押しを期待されているか,お聞かせいただければと思います。
(市長)
 ここは函館市の記者会見の場になりますので,自民党総裁選について何か言及するというものではないと思っております。
 今,小泉先生の名前が出ましたが,他にもいろいろと面識のある先生もいらっしゃいますし,何より非常にたくさんの方が出られるという想定がされていますので,大いに盛り上がることを何よりも期待しております。

(記者)
 また,立憲民主党の代表選も同時期に行われますが,同様に期待されていることを伺えればと思います。
(市長)
 国民全体が政治に注目をする,そういった時期を迎えていると思います。同じ時期に2つの党のトップを決めるという出来事があるということで,大いに議論が深まってくるものと思います。期待をしています。

(記者)
 先日,市長公約の進捗状況について市から発表がありました。実施中のものが66%ということでしたが,公約の進捗状況について,あらためて市長から今の状況についての手応えについて伺えればと思います。
(市長)
 多岐に渡る公約の数として,137となっています。非常に多いです。ですから,一言で整理することは表現が難しいですが,手応えとしては着実に進めているという感覚を持っております。それぞれの担当部局,あるいは関係するプレイヤーの皆さんが非常に頑張っていただいているということが何よりの印象です。
 これからも人口減少対策本部会議とか,あるいは先日就任いただいた政策アドバイザーの皆さんの助言もいただきながら,より広い着眼点で効率的に,それから長期的な視点も持ちながら進めていきたいと思っています。

(記者)
 政策アドバイザー意見交換会について,お伺いします。
 会議の中で,アドバイザーから若者や女性が住みたいと思えるような価値観の浸透も大事ですというお話が印象的でした。
 行政にできることには限界があると思いますが,そういった選ばれるような価値観を職場とか地域に広げていくために,函館市の役割はどういったものであるとお考えでしょうか。
(市長)
 若者とか女性に関する言及は非常に多かったと感じています。そうした中で,例えば若い方,男性も女性も外に出て行く割合は高いですが,中でも女性の方がより多く外に出て行って戻ってこないという傾向がある。これは何なのかということをもっと徹底的にリサーチするということが大事なことではないかという意見がありました。その通りだと思います。
 出生率が少なくなっているということもありますが,まずはなぜ,より女性の方が函館ではなく,おそらく大都市圏に出て行かれるということだと思いますが,何を求めて,そして函館に何が足りないのかということをしっかり調べなければならないと思っています。
 それから,価値観というお話だと思います。おそらく,今言ったのはすごくミクロな戦術というか,やり方の話だと思いますが,多分価値観という言葉が出たのは,函館のまちがもっとバリューというか,何か大きな価値観を体現するようなまちでなければ若い人が根付いてくれないという意味だと思います。全くその通りだと思います。
 函館が何の価値観をこれから目指していくのかについては,市民の皆さんからいろいろな声を聞きながら形づけられていくものではないかと思っています。一方で,私が選挙の当時から柱の一つとして掲げていたインクルージョンという考え方があります。これを前進させたいということがありますので,それも函館の価値観を示す一つの大きな指標ではないかと感じています。

(記者)
 アドバイザー会議関連でもう1点お伺いします。日頃から進められている広域での連携の必要性みたいなところも,特に観光分野の委員の方からご指摘がありましたが,あらためて函館市の枠組みだけではなく,函館圏域とか道南全体でその戦略を作っていくことの必要性についてはどのようにお感じでしょうか。
(市長)
 広域,特に周辺自治体と力を合わせないと,観光のパワーというのは生み出せない,おそらくスタートすることすらできないと思っています。そういう考え方でずっとおりました。
 委員の皆さんから,続けざまに「グレーター函館」という単語が複数回出たと思いますが,そういった視点での助言をいただいたことは,その通りだと感じましたし,これまでの考え方が間違っていなかったということの意を強くしたところです。
 今,周辺の自治体の首長の皆様とは非常に良い関係を築いています。これからも観光に関しては,もっと連携に力を入れていきたいと考えています。

(記者)
 先ほど自民党の総裁選の話が出ましたが,総裁選の後に衆院選があるのではないかという見方が強まってきています。8区では立憲の逢坂議員と自民の向山さんの激しい選挙戦が見込まれると思いますが,市長が特定の候補を支持されたり,もしくはマイクを持つというお考えは,現在ございますでしょうか。
(市長)
 今の段階で何かを想定して決まっているものは,もちろんありません。そして,いざ解散ということになれば,何らかの解散の目的というか,いわゆる大義と呼ばれるものが出てくると思います。そうしたときに,おそらく国全体でいろいろな議論をするときが来るわけです。
 だから,政党云々というようなことで,ご質問のように話が偏りがちですが,どういった政策を候補者が掲げられるのか,それに共鳴できるのかどうかということが鍵になるだろうと思います。
 ただ,先ほど申し上げたようにここは函館市の記者会見の場所です。地方自治体の長ですから,そういった立場で何かどちらかの党に偏ってどうするこうするというようなことを今ここで申し上げる場ではないと思っています。

(記者)
 先日,新幹線函館駅乗り入れに向けての市民フォーラムの案内が公表されました。あらためて,新幹線の函館駅乗り入れに向けて,関係機関との協議の進み具合,進捗状況について教えてください。
(市長)
 まず,近隣の自治体,北斗市と七飯町については,6月の下旬以降に,まずは一度先方からのご質問に対して,調査報告書を基にご説明をさせていただいたところであります。引き続き新幹線の乗り入れに関して,事務レベルでのお話し合いを継続してまいります。
 それから,JR北海道とは,調査報告書の内容を基に,今後の進め方も含めて事務レベルでのお話し合いをさせていただいているところでありまして,引き続きこうした話し合いを重ねていきたいと考えております。
 今後,市議会での議論はもちろんですが多くの関係機関がありますので,話し合いを重ねながら様々な論点,あるいは疑問点が出てくる中で,それを整理しながら対応していくなど,丁寧に議論を重ねていきたいと思っております。

(記者)
 市民フォーラムについて,あらためてこのフォーラムでどういうことを市民の皆さんに伝えていきたいのか,あるいは市民フォーラムをどういう場にしたいか,市長のお考えをお聞かせください。
(市長)
 私自身は,この市民フォーラムに非常に期待をしております。これほど広く市民の皆さんに新幹線の函館駅乗り入れについて語りかけるというか,伝える場やそういった媒体が足りなかったと思っています。
 市政はこだてに何ページか割いて掲載したことはありましたが,なぜ新幹線の函館駅乗り入れなのかというようなことをあまりイメージがないまま,報道機関が伝えていただけるので,「新幹線」「函館駅」という単語だけが伝わっているようなところがあると思っております。そういった考え方が市民の皆さんに伝わるようなフォーラムにしたいと思っております。
 例えば,新幹線の駅が設置された場所がどのように変わっていったのかが例としてそこでお示しするとか,あるいは技術的な面のことにも興味・関心がある方がいらっしゃるかと思いますので,そういったことをお伝えできたら良いと思っております。

(記者)
 市長は,五稜郭の世界遺産登録を公約に関連して掲げておられます。今年は築城160周年の節目で,市長は公約で世界遺産登録を目指す活動の推進と機運の醸成を掲げられていたと思いますが,あらためて登録を目指す目的とか,公約実現に向けて就任以来これまで行ってきた取り組みや,今後どういうことをしていきたいと想定しているのか,お考えをお聞かせください。
(市長)
 五稜郭は,私からすると何度も見ているので,見なれてしまっています。観光ポスターを自分が担当して作ったこともありますので。市民の方も見なれているのかもしれませんが,よく考えるとあんなに美しい五角形の星型の城郭というのは,非常に稀です。美しさだけではなく,歴史的な意義から特別史跡に指定されています。これは,いわゆる国宝と並ぶランクの文化財ですので,大変な価値があると思っています。
 世界遺産という言葉にしてしまうと,これは夢かなと思うような言葉遣いに聞こえるかもしれませんが,要は五稜郭の持つ可能性とかその価値について,訴えかけたかったです。選挙のときに作った公約ですから,まだまだ活かせる。そして,函館の魅力をもっと発信して,都市のステータスを上げなければならないというときに,ものすごく期待してたものの一つが私は五稜郭です。
 非常に公約が多いですし,それぞれの部局も事務も多いですから,五稜郭の世界遺産登録に向けた取り組みについては,具体的に予算をつけて何か進めているということはまだありませんが,五稜郭は掘り起こしようがあり,いろいろなやり方があると思いますので,これに関しては研究を進めているグループもありますし,連携を取りながら機運の醸成をしていきたいと思っています。

(記者)
 関連して五稜郭の石垣の維持管理に関してですが,今年も石垣の崩落があって補正予算案にも積み直しの実施設計の3,000万円が計上されたばかりだと思います。補助金などはあるとは思いますが,市の財政状況が厳しい中で継続して負担になっている部分もあると思います。今後の石垣の維持管理の財政負担に対する認識とか継続した財源確保について,見通しや思いについてお伺いします。
(市長)
 五稜郭の価値,そしてそれを生かして函館のまちのステータスを上げていくだけではなく,函館が持つ歴史や文化をより見直してもらう大きなきっかけにするということを先ほど申し上げましたが,それと財政の話は全然別に考えなければならないことです。非常に財政が厳しいことは,皆さんご承知のとおりだと思います。
 五稜郭の石垣についても大変ですが,それも含めて函館の財政全体を多角的に見直す,または財源を獲得するという動きをしっかりやっていきたいと思います。

※記者会見における質疑内容の要旨をとりまとめの上掲載しています。

 

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