公開日 2022年06月01日
更新日 2022年06月06日
定例記者会見
日時 令和4年5月27日 金曜日 午後1時
場所 市役所8階大会議室
【会見事項】
・発表事項 函館市物価高騰等緊急支援対策(令和4年第2回市議会定例会追加補正)
・各社質問
記者会見動画(YouTube 函館市公式動画チャンネル)
記者会見動画(発表事項,字幕付き)(YouTube 函館市公式動画チャンネル)
発表事項
(市長)
私から物価高騰等緊急支援対策についてお話をさせていただきます。
新型コロナウイルス感染症の状況については,ゴールデンウィークの後1週間ほど感染者数が増加しておりましたが,今月の半ばから減少に転じて少し落ち着きつつある中,一方で,世界的な物資の価格高騰がもともとあったところに,ロシアのウクライナ侵攻や円安が重なって,原油価格の高騰や物価の高騰など,市民生活や経済生活に大きな影響を及ぼしている状況にあります。
このような中,国は先月,コロナ禍における原油価格・物価高騰等総合緊急対策を策定いたしまして,低所得の方や子育て世代に対する特別給付金などを予備費で行うということを閣議決定したところです。
これを受けまして,市といたしましても,国が全国的に取り組む特別給付金の予算化を図るとともに,あわせて国の制度の対象とならない方々に対する函館市独自の支援策や地域経済の下支え策などについて,補正予算案として取りまとめたところであります。
6月1日から定例会が開会となりますが,定例会に追加議案として提出したいと考えています。その内容についてはお手元に資料を配付していることと思います。
函館市物価高騰等緊急支援対策ということで,対策総額が41億3,268万円であります。資料の対策総額の下に記載のものが財源であります。
国支出金については国の制度で行う資料の1の部分と2の部分で,これは全額国の負担となっており,8億6,400万円の補助金が充てられます。
それから,地方創生臨時交付金19億7,969万円を財源として充てることとしております。このうち約9億1,000万円は,令和3年度に交付が決定しておりましたが,函館市として使わずに留保していた分で,令和4年度に追加交付が決定したのが約10億6,000万円あり,合わせて約19億7,000万円の交付金を今回充当するということであります。それでは足りませんので,約13億円を市の財政調整基金を取り崩して財源として充てることとし,総額約41億3,000万円の対策を行います。
その内容でありますが,資料の1と2については全国共通であります。
資料の1は住民税非課税世帯等への臨時特別給付金の支給ということで,4億2,100万円となっております。住民税均等割が令和4年度から新たに非課税となった世帯などに対しまして,1世帯あたり10万円支給するものでありまして,函館市における対象世帯は約3,400世帯と見込んでおります。昨年度非課税だった世帯に対しては,3月末に昨年度の予算で10万円支給しておりますので,そのときには支給されず,今年度新たに非課税になった方々に対して10万円支給するものであります。
資料の2についても国の制度で行うものでありまして,子育て世帯への特例給付金の支給で4億4,300万円となっております。児童扶養手当を受給しておりますひとり親世帯,住民税非課税の子育て世帯に対しまして,18歳未満の児童1人あたり5万円の支給を行うということで,対象者が約7,700人となっております。
続いて資料の3であります。資料の3以降8までありますが,ここからは市の独自の支援策になります。
資料の3は,住民税非課税世帯等への物価高騰等緊急給付金の支給ということで,12億6,020万円を計上いたします。これは先ほどの資料の1の住民税非課税世帯に国の制度で10万円支給しますが,その対象にならない住民税非課税世帯,つまり,昨年度に10万円を受け取ったが,今年度の支給対象の3,400世帯には入らない世帯に対して,市が独自に1世帯あたり2万円を支給するということで,対象世帯は約5万6,600世帯となっております。
したがって,資料の1の非課税世帯3,400世帯にこの5万6,600世帯ですから,合わせて6万世帯に10万円または2万円が給付されるということであります。函館市の総世帯数は14万世帯ですから,14万世帯のうち6万世帯が該当するということであります。
資料の4は,子育て世帯への物価高騰等緊急給付金の支給で,5億5,000万円であります。これも市が独自に行うものでありますが,先ほど資料の2でひとり親家庭等には児童1人あたり5万円が支給されますが,それらに該当しない子育て世帯に対しまして,これは所得にかかわらず18歳未満の児童1人あたり2万円を支給するということで,対象者は子どもの数で約2万2,000人となっております。
それから,資料の5ですが,市内大学生等への生活支援で,5,700万円であります。これは市内の大学等が実施する学生への生活支援事業に対する助成であります。函館市内には,大学,短大,専門学校等で17校あり,在籍する学生が約5,700人おります。その5,700人に対して1人1万円相当を本人ではなく,学校に助成しますので,各々の学校で学生のために,食料品や日常で使うもの,学生食堂で無料とか安くするなど,さまざま工夫して行っていただきたいということで,各大学等に合わせて5,700万円を助成するものであります。
資料の6は,学校等給食食材の価格高騰に対する支援で,5,422万円であります。食材の価格が上がっておりまして,このままでいくと,給食費を増額して父母の皆さんからいただかなければならないわけですが,こういうご時世でありますので,増額せざるを得ない分については,市の税金を投入して負担しようとするものであります。市立の小中学校や幼稚園,義務教育学校の給食費に対して,その分を食材購入費として助成するものであります。これは,あくまでも学校単位で助成いたします。
続いて,資料の7,ここまでは主に個人に対する助成でありますが,事業者への物価高騰等緊急支援金の給付で,6億7,726万円であります。これまでもコロナで大変な事業者に対しては,例えば飲食店やホテル,観光業などに限定して30万円,20万円などを助成してきたところですが,今回はあくまでも物価高騰や原油価格の高騰というものでありますから,事業区分をなくしまして,ほとんどすべての事業者に対して,1事業者あたり5万円を給付するものであります。法人,個人を問わずということで,政治団体や経済団体,文化団体,宗教団体,このような本来的な事業者ではない団体は除いておりますが,これまで対象となっていない建設業や医療,福祉・介護,そういうところも今回はすべて対象となります。市内で約1万2,000事業者を想定しております。今までの対策では約5,000事業者でしたが,これはすべての事業者で,農林水産業の事業者も含みます。農家や漁師も,個人・企業を問わずにすべて含まれるということでありまして,約6億7,000万円を投入いたします。
最後に資料の8ですが,宿泊料金等助成「はこだて割」の実施ということです。
現在,「はこだて割」を実施しておりますが,昨年度の予算から繰り越したものを使っておりますので,使い果たしが近づいております。この後,国のGotoを期待しておりますが,冬場になると北海道の観光が厳しくなりますので,11月から翌年1月までの冬場に「はこだて割」を実施するための経費を今の段階で組んでおきたいということで,10万人泊相当になりますが,6億7,000万円を計上しております。事業内容については,現在行っている「はこだて割」と同じ方法で実施をしてまいります。
以上,資料の1から8までの項目,41億3,268万円の対策について,議会の議決をいただいて,早急に実施してまいりたいと考えているところであります。
私からは以上であります。なお,資料の2ページ以降に各項目の詳しい内容を記載しておりますので,後でご覧いただければと思います。よろしくお願いいたします。
各社質問
(記者)
市内の全事業者,1万2,000事業者に5万円支給するということですが,物価高や原油高であれば多少業種や事業規模によっては,影響が大分違うと思うのですが,あえて全事業者にした狙いというものを詳しく教えてください。
(市長)
これまでは,あくまでもコロナの影響だけに限定してきたので絞れたのですが,原油高や物価高というのは,多少の影響の差はあるかもしれませんが,ほぼすべての個人,事業者が影響を受けるわけでありまして,そこを線引きするのは難しいと判断をしておりますし,また,50万円や100万円という支援であれば,それなりの線引きも必要になってきますが,今回は,お見舞い金に近いような5万円の支援でありますので,特別な区別なく考えたところであります。
(記者)
細かい話になりますが,例えば本社が東京にあって函館に支店がある事業者も対象になるということでしょうか。
(市長)
そうです。それはこれまでも同じです。
(記者)
給食費に関してですが,仮にここで助成をしなかった場合に,なかなか難しいのかもしれませんが,各家庭で月でいくら分くらいの値上げを据え置いたというイメージなのでしょうか。
(市長)
小学校と中学校で一食あたり数字は違うようですが,今詳しい数字は抑えていませんので,後で教育委員会にお尋ねいただければと思います。
(記者)
ここに2学期給食分から実施とありますが,期間はいつまでなのでしょうか。
(市長)
今年度いっぱい,来年の3月までの食材の値上がり分を市が支援するということです。
(記者)
今回,国の取り組みとともに函館市の独自の予算でかなり幅広い予算を組まれていると思うのですが,市民生活がかなり逼迫している中で函館市として泣く泣く予算を出しているのか,それともある程度余裕が出てきたから出しているのか,そのあたりの温度感はいかがでしょうか。
(市長)
なかなか難しい質問です。特段余裕が出てきたということではないのですが,こういう非常事態ですから,ただ財政調整基金を積んでいるだけではなく,災害だとか,今回も言ってみれば災害に近いような状況でありますので,財政調整基金を有効に使うべきだと考えております。それぐらい市民の皆さん,事業者の皆さんも,不安があるでしょうし,困っていらっしゃると考えています。
コロナの対策としては,これまでも行ってきましたけれども,今回はそれに加えて原油や物価,さまざまなものに影響が出ていますので,今まで以上に幅広い方々に影響が出ていると思いますから,財政がどうこうというよりは,やるべきことはきちんとやりたいと思っているところであります。
※記者会見における質疑内容の要旨をとりまとめの上掲載しています。
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