公開日 2021年09月07日
更新日 2022年03月17日
定例記者会見
日時 令和3年8月24日 火曜日 午後2時
場所 市役所8階大会議室
【会見事項】
・発表事項 新型コロナウイルス感染症の対応等について
・各社質問
記者会見動画(YouTube 函館市公式動画チャンネル)
記者会見動画(発表事項,字幕付き)(YouTube 函館市公式動画チャンネル)
発表事項
(市長)
今日は定例記者会見ということで、お忙しいなか出席いただきましてありがとうございました。
私から新型コロナウイルス感染症の状況について、まずお話をさせていただきます。
現在、全国的に感染が拡大しておりまして、緊急事態宣言区域が13都府県、それからまん延防止等重点措置区域が北海道含めて16道県ということで、47都道府県のうち29都道府県ということで、非常に大きな数となっており、9月12日までの期間となっております。
そういう中で、昨日の報道等でお聞きをしましたけれども、政府においては、明日にも北海道を緊急事態宣言区域にするというような報道もなされております。実際は、明日の決定まで注視をしてまいりたいと思っておりますが、函館においても夏休みあるいはお盆の帰省往来等で、感染者が8月に入って大変増えている状況にあります。そういうことで、今の函館市の新型コロナウイルスの新規感染者数等の状況について、私からお話をさせていただきたいと思います。
お手元に資料を配ったと思いますけれども、函館における新型コロナウイルスの新規感染者数、7月25日から8月24日までということで、夏休みを含むほぼ1か月分の数字になります。
7月25日、26日の頃は、まだゼロとか一桁とか少なかったのですが、夏休みに入って徐々に増加をしておりまして、15日でほぼお盆の帰省等が終わったと思うのですが、その後、やはりその影響もあって、8月16日は27人、1月16日の30人というのが一番多かったのですが、それに次ぐ2番目の多さとなっておりまして、その後20人台が続いて、金曜日、土曜日には一桁になったんですが、日曜日には16人、そしてまた月曜日ですから数字少なくなり3人だったのですが、本日も16人で、今週いっぱいの数字を見ないとどういうふうに推移していくのか、ちょっと減りつつあるのかなという傾向はありますが、予断を許さない状況にあります。このあと4日くらい注視していきたいと思っております。
1週間の合計で見ても、このピンクのところは前の週の同じ曜日よりも増加しているところですので、ピンクが圧倒的に多いということは、徐々に増加してたということなのですが、1週間の合計を見ると一目でわかります。7月25日の週は49人ですが、次の週、8月に入ると77人、8月8日のお盆を含む週は83人、お盆の後は112人、この1週間で徐々に函館においても増えてきています。今週は35人ですが3日しかたっていませんので、この数字がどうなるのかわかりませんけれども、いずれにしても、この一月でこれを全部足すと356人になります。6月と7月は一月あたり各々92人でしたから、夏休み期間中のこの一月でほぼ4倍くらいの数になっていますので、函館においても非常に急増したということであります。
次に、年代別の感染者数、7月25日から8月24日までの1か月で感染者数356人、これの内訳であります。10代は51人で14%、20代は98人で28%、10代と20代で42%を占めていて非常に多い数字となっております。続いて、30代は13%、40代は16%、50代は11%で、50代以下が非常に多くて、60代が5%、70代が3%、80代以上が5%で、60代以上は13%ですから残り87%が50代以下ということで、その中でもこの10代、20代の若い人たちの感染が多いということがお分かりかなと思います。
続いて、感染の要因となった事由、この1か月の原因でありますけれども、飲食店での会食によるものというのは、6人で2%です。函館では飲食店によるものが非常に少ない。焼肉屋かどこかで5人の会食で感染したというのがあり、それが大きいはずですが、だからせいぜい2件くらいしかありません。
問題は、一番多いのが帰省など他地域との往来によるもので、146人で41%を占めております。子どもだとか孫が帰ってきた、大学生だとかあるいは勤めていてもお盆の帰省、夏休みの帰省、そういうことで帰ってきた人が感染をしていて、家族にうつした。あるいは、仕事もありますけれども、遊びで夏休み期間中、札幌だとか東京だとか、場合によっては沖縄だとか、あるいは大阪だとかに出かけて行った方々が、向こうで感染をして函館に持ち帰ったケース、あるいは逆に、函館にそういう地域から観光とかあるいは知り合いがいるということで訪ねてきたケース、そういうものから生じたのが146人で41%を占めております。
次に、施設・職場内での感染によるものが77人、22%であります。これは、店舗等あるいは職場等でお客さんとの間のことよりも、従業員同士あるいは同僚同士、そういった人たちが昼食を共にしたり休憩を共にしたりする中で、バックヤードで感染をしている。あるいは同じ事業所の中でお客さんが来る事業所ではないけれども、そこで顔見知りの中でちょっと油断をして対策を怠っている。そういうケースがこの施設・職場内での感染によるものであり、これもこの帰省などの他地域との往来に次いで非常に多いケースになっております。
次に、経路不明者からの家庭内等感染によるものであります。経路不明者が19%、69人いらっしゃいます。この中に、経路不明なんだけども、お父さんだったりお母さんだったり、家庭の誰かがどっかで感染をしてきた、どこかはわからないケースもあります。だけども、そこから家族にうつしたのが58人で16%。家族がそのために感染をした、家族5人が全部感染したとか家族3人が全部感染したとか、最近はインド型、デルタ株になってから非常にそういうケースが多いです。1人が家庭に持ち込むと、家族全部が感染してしまうというケースが非常に増えております。だから、家庭内だといっても油断はできません。そして、先ほど申し上げました経路不明者は69人で19%、そういう状況になっております。
函館市の医療提供体制等の状況ということで、8月22日現在で一番上が函館市の数字であります。
確保病床の使用率は28.5%です。ステージ3は20%以上ですから、そこには達しています。ただ、重症者用の病床については、使用率が6.7%と非常に重症者が少ないといいますか、病床があまり使用されていないという現状はあります。ただ、療養者数については144人で、10万人あたり57人ほどいますから、これはステージ4を突き抜けている状況にあります。
検査の陽性率は9.8%でステージ3、そして1週間あたりの新規感染者数は91人で、10万人あたり36.13人ということで、これもステージ4の状況。療養者数と1週間あたりの新規感染者数は、ステージ4の状況になっていて、医療の状況については、まだステージ3で止まっています。ただ、この新規感染者がどんどん増えて、療養者数がどんどん増えていくと、当然確保している病床数やホテルの受入数では済まなくなる、病院に入る方も増えてきますし重症者も増えてくるということで、警戒が必要だと思っております。
感染経路の不明割合、函館市保健所が非常に追っかけ切れてる状況があって、濃厚接触者やその状況等を把握しながら、感染者の発見に努めております。
そういうことを踏まえて、市民の皆さんへのお願いであります。
函館市の感染の状況、どういうことで感染するのかということをお話をさせていただきました。そういうことから言えば、函館ではまず1番は、札幌圏や首都圏をはじめ、感染が拡大している地域との往来、来るのも行くのも仕事・旅行なども含めてできる限り控えてほしい。子どもさんが帰ると言ったらちょっと今は来ないでほしい、あるいは自分が出かけていくのも、どうしても仕事上でやむを得ないあるいは冠婚葬祭でやむを得ないケースを除いて、旅行だとか遊びで行くのはもうやめてくださいということであります。これが1番大きな要素で、まず往来を止める。知事会なんかはロックダウンというようなこと、都市封鎖というふうなことを言っていますが、函館の場合はこれが止まればほとんど感染状況が止まります。ここが1番の問題です。
それからもう一つは、飲食する場合は少人数、短時間で大声を出さず、会話のときはマスクを着用する。先ほど申し上げたように、函館では飲食店のクラスターだとか感染というのはかなり抑えられていますので、これは今までどおりこれからも気をつけてくださいということです。
それから函館で多いケースで、職場内での昼食休憩時、こういったところでマスクを外して食事を共にしたり、お茶を共にしたりということで、非常に感染が拡大するケース、クラスターになるケースが多いです。できる限りこの食事等は、個別でしていただきたい。
そして、従業員同士の会話のときは、マスクを必ず着用していただきたいということを職場の皆さん、企業の皆さんにお願いをしたいと思います。
もう一つは、自宅においても、家族や同居者以外の普段一緒にいない人との会食は控える。自宅に知人や普段一緒に暮らしていない親族を招いて会食をするのは、当面控えていただきたい。いつもの家族だけで、それだけでも先ほど言ったように、家庭内感染が拡大しているのに、普段共にしない人までを招くということは、一層このリスクが大きくなるので、できる限りこの自宅に人を招いて、食事を共にするというのは、今の時期はちょっと控えていただきたいと思います。函館市民の皆さんに、函館の感染の特徴を捉えるとこの4点について、これからもよろしくお願いを申し上げたいと思います。
次に、新型コロナウイルスワクチンの接種状況であります。8月22日現在の接種率ですが、函館市は1回目が43.9%、11万2,000人くらい、2回目接種されてる方が40.5%。そのうち65歳以上が1回目87.2%、2回目84.3%ということになっております。北海道全体と比べると若干両方とも高い。全国と比べると、1回目は若干0.3%くらい低いですが、2回目は全国がまだ34.3%のところ函館は40.5%ということで、順調に進んでるところであります。ワクチンさえ供給されれば、進んでいくだろうと思っております。人口比で今43.9%になっていますが、これは100%を目指してるわけではなくて、函館市の人口は25万人ですけれども、12歳以上が接種するから11歳以下の接種対象外の人たちが1万8,000人、約2万人の接種対象外の人がいます。そうすると接種対象者は23万人くらいです。そのうちの80%くらいが接種すると最大限だろうと普通は言われてます。諸外国の例を見ても70%くらいでもう頭打ちになるというようなことが言われていることからいくと、23万人の80%が接種していただければ、ほぼもう全部完了といえます。80%というと約18万人で、全人口に対して75%くらいであり、接種率が75%になるともうほぼ接種完了だということになります。そうすると、1回目接種した11万2000人に対して18万人程度ですから、あとこの2回接種の人も含めて7万人くらい接種すると、ほぼ完了するのかなという状況であります。
それで、ワクチンの供給状況とこれからの予約受付の状況です。現在、7月までの配送分と8月、9月前半の確定しているワクチンの配送分が15万1,200人分、先ほど申し上げましたように、18万ちょっとあればもう終わってしまうということなので、ワクチンがあと3万数千人分来ると、ほぼワクチンも充足されるということで、やっと見えてきたというところであります。
60歳以上と基礎疾患のある方々13万2,000人についてはもう接種がほぼ完了しております。それには医療従事者も入っております。それから先行接種している保育園だとか学校の教員だとかそういう人たちには接種券が既に発送されていますので、これも既に接種を進めているところであります。50歳から59歳、50代の人が2万5,500人いらっしゃいますが、8月18日に、まず55歳以上59歳までの方に接種券を発送しまして、今予約を受け付けている最中であります。9月前半の配送分の状況を踏まえて、新たに50歳から54歳、50代前半の人たちの分の接種券を8月25日、明日から発送予定でありまして、それを順次予約を受け付けていくということになります。
その後の予定ですが、40歳から49歳のうち40代後半の方々、45歳から49歳の方には、9月上旬に接種券を発送したい。ここまではほぼ確定しておりまして、あとは9月後半と10月の配送分を見ながら、それ以下の30代、20代、あるいは10代の方々の接種を順次進めてまいりたいと思っております。いずれにしても、国が言っている11月までには、函館市も終了できるのではないのかなと考えております。
一方で一時中断しておりました職域接種についても、再開の目処が立ったようでありまして、市内21団体4万8,000人分が申請ベースで、その後申請を落としてるという可能性もあります。先ほど申し上げましたように、あと3万ちょっとくらいですから、4万8,000人分は過大です。こんなにいらないのではないでしょうか。さらに集団接種も進んでいくので、職域接種はモデルナで集団接種はファイザーなので、その辺の整理が今後必要になるかもしれません。いずれにしても、ワクチンの不足という状況は解消されつつあると考えております。
以上、資料でご説明申し上げました。いずれにしても、これからもワクチン接種をできるだけ早く皆さんにしていただけるような体制を進めてまいりたいと思っておりますが、一方で、多分8月15日までがお盆の帰省等も含めて、いろいろ人が動いた時期であります。それからほぼ1週間経って、そろそろ私としては個人的にはもう落ち着くのかというふうに思っておりますが、まだ今週いっぱいの数字を見なければ、横ばいでいくのか、あるいは増える可能性もあるのか、あるいは減少していくのか、その辺の見極めが確定的にはできない状況でありますが、市民の皆さんには、先ほど申し上げたような4つの注意点をこれからもご協力いただき、とりわけ緊急事態宣言に北海道がなる可能性が今強いわけであります。9月12日までと想定されていますが、ぜひ今後ともご協力をお願い申し上げたいと思います。
私からは以上でございます。
各社質問
(記者)
先ほどの緊急事態宣言の話ですが、前回の緊急事態宣言のときは、札幌圏の方は特定措置区域というものと、函館の方はそれより緩い措置区域というもので、少し差があったと思うのですが、今回はこの8月だけでみても月別で見ると感染者数が過去最大となっておりますし、北海道に緊急事態宣言が適用されるのであれば、この前よりも強い措置を求めるお考えはありますでしょうか。
(市長)
前回の緊急事態宣言は、国に知事は北海道の中でも強弱をつけてほしいということで申し上げておりましたけれども、そういうことはできない、都道府県全体を指定することしかできないということで、ほとんど同じ措置で若干飲食店での酒類の提供状況だとか、あるいは休業要請や時短要請で金銭的な違いは出てきましたけれども、今回は明日どのような形でなされるのかが、まだ我々の手元には全く届いていないので、前回と同じように函館においても飲食店の時短あるいは酒類の提供について、何か制限が求められるのかどうかというのがちょっと今の時点でわかっておりません。今は何ともお答えのしようがありません。
一方で、北海道については、ばらつきを認めるような報道も昨日なされていますので、それは明日の決定を待って判断したいと思っております。ただまん延防止にしても緊急事態にしても、先ほどの函館の状況というのは、交流というか、札幌圏とか首都圏との行き来によるものが主になっております。それが職場だとか家庭だとかに持ち込まれている。飲食店によるものは本当に少ないから、まん延防止なり緊急事態で飲食店だけを締め付けても、函館の場合には全く効果が出てこない。それぐらいなら知事会が言ってるように、ロックダウン、都市封鎖した方がよほど効果があがるのですが、それはなかなか法的にも難しいだろうと思いますので、飲食店にどんな影響があるかも含めて、今の感染状況を踏まえて、明日の国あるいは北海道の対応が決まれば、市としても鋭意どういう方向でいくのか検討したいと思います。
(記者)
ワクチン接種の状況で、先ほど終了が見えてきたという話もありましたけれども、一方で感染者数の年代別でみると、若い人の感染が広がっている。自治体によっては、若い世代の方を先に接種を進めるところも出てきているが、さらに若者の感染が拡大してきたときに若い世代の方を先に打つといいますか、接種の順番を変えるというお考えはないのか。
(市長)
そういう考えもありうるかもしれません。ただ、函館の場合は若い人の人数が、大都市である東京や札幌などとは違って、人口比的にはあまり大きくはないということもあります。
あともう1つは、やはり重症化して亡くなったりするケースというのが、40代、50代、その中でも基礎疾患があったりするような方々が多いわけでありまして、やはりそういう重症化する可能性のある人を、今、市としては優先的にやはり接種していくべきだろうと思っていますので、10代、20代を先に順序を変えるというようなことは、今の時点では考えておりません。
(記者)
基礎疾患というわけではないけれども、先日全国的にみますと妊婦の方が自宅療養中に出産して子どもがなくなったことがありまして、妊婦の方へのワクチン接種というものに対して早期に進めるということを求める社会的な動きもあるが、函館市の先行接種の対応の中に、妊娠されている女性の方も含めるというお考えはあるか。
(市長)
妊婦もそうですし、最近亡くなってる方を見ると、40代、50代でも結構糖尿病だとか高血圧が多いようでありまして、そういうことを考えれば基礎疾患のある方は、先行接種しているはずですが、その辺の確認や、あるいは人工透析やってる方々、いろいろ確認が必要になると思いますので、妊産婦の件も含めて、改めて検討して精査していきたいなと思っております。
(記者)
市民の方へのお願いはこのとおりと思うのですが、行政の対応として、先週聞かれたと思いますが、医師会の本間会長が、現状では自宅療養は望んでる方のみだけど、このままのペースが続くと、宿泊療養したいか入院が必要だけど自宅に止まらざるを得ない、東京などの事態が函館でも起きないとはいえないという趣旨のことをおっしゃいましたが、市としては例えば北海道庁に3棟目の宿泊療養施設の確保をこれから要請するとかあるいは内々にはもうお願いをしているとか、そういうことも含めた行政としての対応を何かお考えのものとか、着手されてるものというのがございますでしょうか。
(市長)
1月に、あのときホテルは東横イン1棟しかなかったですけれども入りきれず、そして病院も満杯で、2日くらい消毒が終わるまで、自宅でずっと療養してくださいということでなくて、一時的に2日くらい待機していただいたという状況が生じまして、このこともあって函館については、2棟目が早めに確保されております。
今の状況でいうと、最大確保病床を市内で123床を有していまして、そのうち重症者用が30床あります。今使用している病床というのは、最大123床に対して35床、そのうち重症者用は最大30床に対して2床使用しておりまして、使用率は先ほどの表でもご説明しましたが、全体では28.5%、重症者用では6.7%という状況です。まだ、逼迫してどうしようもないという状況には至っていないように思います。宿泊療養施設についても、両方のホテルの部屋数からいくと330人程度受け入れ可能なんですけれども、実際はその7割から8割が入ればほぼ満杯状態になると思いますが、今入所者数は86名ですから、まだ少し余裕があると考えております。
ただ、札幌も若干そうかもしれませんが、とりわけ東京の状況をテレビのニュース等で見ていますと、やはり自宅待機が大幅にいて、しかもその中で命を失う方も増えて、あるいは救急車を呼んでもなかなか来ない、来ても収容してくれる病院がないという状況で亡くなっているという痛ましい例も生じてきておりまして、私は函館において亡くなる方を出さないというのが、コロナ対応の一番だと思っています。もちろん感染者数も減らす努力もそうですが、まずは医療をきちんと確保して亡くなる方を出さないというのが一番の目指すところであると思っております。
そういう中でいうと、医療が非常に大事なんですが、今のところ自宅にいらっしゃる方はいませんけども、ホテルで急変するというケースもある。万が一、東京だとか札幌もそうですが、病床や宿泊療養が埋まって自宅待機をお願いしなければならないような状況、とりわけ病院に入れないような状況というのは避けたいということで、今の保健福祉部の方には1週間くらい前に、ホテルと病院の中間の施設、病院がなかなか大変で入れないけれども、中等症の人たちを一時的に収容できる臨時医療施設的なものを検討してほしいということを私の方で指示しております。
今すぐ用意が必要だという事態にはないと思いますけれども、これからまた年末年始もありますから、そういう状況も踏まえて、今のうちにどういう施設でどういう設備を整えれば、あるいはどれだけの医療従事者がいればということを、少し検討を進めてほしいと言っております。
(記者)
今おっしゃったのは、具体的にどこかの公共施設をそれ用に空けて改装に入るということではなくて、どういう機能があれば病院と他の療養施設の中間的な機能を果たせるのかについてのプランニングとか検討をしてほしいということで、具体的な施設の準備のもう少し前の段階ということでしょうか。
(市長)
具体的に施設の準備に入るのではなくて、函館市の公共施設の中のどういう施設なら使いやすいのか、医療の関係ではホテルは個別の部屋なので、大量の医療従事者がいないと見守れないというようなこともさまざまニュース等で拝見しておりますので、かえって体育館みたいなところで野戦病院と最近言われていますけれども、そういう方が少数の医療者であの医療従事者で変化を見やすいというようなこともあるので、私は医療の素人ですから、医療関係者の意見も聞きながら、どういうものが考えられるのかという想定をもうしておかなければならないのではないかということであります。今すぐ施設を特定して設備も借りて用意するという段階ではないけれども、万が一東京みたいな病院で受けきれないような状況が生じたときに、即対応できるような検討を進めてほしいということで指示しております。
(記者)
確認ですが、野戦病院的なものを作れないかどうか、作るとしたらどれくらいのキャパシティとか医療従事者がいるのかということの検討を保健福祉部や保健所に要請しているということでしょうか。
(市長)
今すぐ医師会などと話をするのではなくて、まず、施設とかどういうものが必要なのかというデータを揃えて、それがどういう施設であればどういう設備をすればできるのか、そういう準備がきちんと整った段階で医療関係者との打ち合わせに場合によっては入っていく、そういう段階かなと思います。まだ、その前段にあります。だから、野戦病院的なものがいいのかどういうものがいいのか、あるいはホテルでそういうことができるのか、そういうことも含めて検討を進めなければならないと思っていますが、いずれにしても何を目指すかというと、病院に収容できない、あるいは医療が提供されないということで自宅待機してもらう、そういう状況を防ぎたいということです。
(記者)
まだそこまでのものを作らずに、宿泊療養施設と病院でこなしていければそれが良いということでしょうか。
(市長)
それはもちろんです。既存の病院で、まだ病床を拡大できる余地がある、あるいは今受け入れていないけれども、受け入れてくれる病院が出てくれば、病院施設で見てもらう方がもちろん良いわけでありますから、それも含めてさまざま検討したいということであります。
(記者)
緊急事態宣言が出そうな段階ですが、感染者が増えた段階で北海道からまん延防止をどうするのかという提案があったという話もあったようですが、函館市としてまん延防止を要請しなかった経緯について、あらためてお知らせください。
(市長)
それは単純でありまして、まん延防止でやれることというのは飲食店の時短あるいは休業、ほとんどは休業というよりは時短です。それと酒類の提供の制限であります。函館の場合は、先ほど申し上げたように飲食店でのクラスターも含めて感染っていうのはそういう要因ではないので、それをやってもですねほとんど効果はないということで、別にアナウンス効果くらいはあるけども、まん延防止のアナウンス効果なんてもうほとんど皆無です。そういうことを考えると、やっても仕方ない。まずは他のことで、往来を自粛していただくとか、そういう方がよほど大切かと思っています。
(記者)
緊急事態宣言がどのような形となるのか分かりませんが、前回のような時短要請という形の方が市長としては好ましいという考えなのでしょうか。
(市長)
その辺は微妙です。先ほども言ったように、飲食店での会食によるものは1月で6人しか感染者が出ていない。しかも2件しかありません。それで、時短で休んで補償金を国や道からお金もらった方が良いという方は、1人、2人でお店をやっている方はそう思うかもしれませんし、しかし大々的にやっている方は、やはりそれでは持たない、収益が出ない、大変で家賃も払えないという方もいらっしゃるわけだから、緊急事態宣言で制限する方がいいのかどうかというのは、北海道が前回と同じでくるのかあるいはそうではないのか、そこは明日いっぱいくらいまで注視したいと思っています。私の方からどちらが良いというのは、函館の場合はなかなか微妙です。
(記者)
縄文の遺跡群が世界遺産の登録からもうすぐ1か月になります。コロナで集客が難しいですけれども、1か月で感じられた効果ですとか今後の課題などありましたら、教えてください。
(市長)
コロナであんまりそちらに気が回っていなくて、もう1か月が経つのですね。
あの、道新も含めてマスコミ報道で来訪者が増えているというお話は聞いていますが、コロナで今制限されているから、道内の方で車で来るような方はちょっと寄ってということはあり得るのでしょうけれども、函館市としても大々的にPRするわけにもいかないし、来訪を呼びかけるわけにもいかないし、非常に厳しいなと思っています。今はじっと我慢するしかないのかなと思います。少なくとも全国的な緊急事態宣言あるいはまん延防止が解消される、感染者がゼロになるという意味ではなくて、緊急事態が解除されてから、ホテルだとか観光業界に対する取り組みもありますから、それも含めて今後の検討課題であります。
※記者会見における質疑内容の要旨をとりまとめの上掲載しています。
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