公開日 2018年03月16日
更新日 2021年12月14日
議会運営委員会行政調査
平成29年11月13日月曜日から11月15日水曜日
11月14日 立川市調査
11月15日 大津市調査
<所見>
1 まとめ
議会のICT化については、平成28年度から議会運営委員会で協議を重ねてきたが、今回の行政調査を通じて、情報提供の迅速化や効率化はもとより、資料や議案の検索、閲覧が非常にスムーズになり、市民が見やすい、分かりやすい、開かれた議会運営を図ることができることが、改めて確認できた。
タブレット端末は、利便性の高いさまざまな機能を有していることから、議会が本来果たすべき役割を、市民へ積極的に発信するツールとして十分に活用し、利用にあたっての市民理解を深めるため、今後、使用規程を整備する際は、十分に議論していきたい。
また、議会運営の見える化については、議員の賛否態度や質問内容が分かりやすい運用を進めること、また、市民意見を取り入れていくことは、多くの市民が望んでいると認識しているため、議会に興味を持ち、傍聴へ訪れていただけるよう、当市議会の議場にあわせたハード整備や市民への活動周知のあり方等を予算面も考慮しながら議論を深めてまいりたい。
近年、ICTが著しく進展している中、当該事業は、「迅速化」、「効率化」、「見やすさ」、「分かりやすさ」だけに留まらず、議員のスキルの向上や議会の活性化につながる取り組みとなりうるよう、議会運営会の各委員がICTに関する知識と研鑽を積み上げ、今後、有意義な議論を重ねてまいりたい。
2 主な意見
■議会・議員活動の効率化
《タブレット端末》
〇タブレットを活用し、その場で過去の関係する資料を検索したりできることや余分な資料を持ち込むことがなくなる。
〇タブレットを記録媒体、広報媒体として活用することにより、「議会への注目度・理解度への向上、見られる立場としての議員の質の高まり」という議会の質の向上に寄与している。
〇初期段階において使用方法などに苦慮することが予想されたが、業者による講習会の実施や会派内で教えあうなど、タブレットに関するスキルを高めることによりクリアできることが理解できた。
《資料の電子データ化》
〇ペーパーレスは、進めるべきところは進めた方がいいが、ペーパーレス化を前面に出すのではなく、見やすさ、使いやすさによっては紙媒体を活用する必要もある。
〇電子データに検索機能を持たせることやファイル容量を小さくするためには、ペーパーから映写してPDF化するのではなく、極力、EXCEL等のファイルから直接PDF化することが必要である。
■議会運営の見える化
〇採決システムにより議員の賛否態度を分かるようにしたり、議会中継をさらに分かりやすくするテロップの作成などに取り組まれているが、ICT化と合わせて開かれた議会をどうつくるかという議論でもあるので、そうした観点からの議論の活性化を望みたい。
〇大津市の取り組みに感嘆したが、ICT化を導入したから見える化が図られたのではなく、日常的な取り組みや下地があって、そこにICTが不断に活用されているからだと受け止めた。
〇議場のIT機器の導入は、一定程度の経費が必要と思われるが、すぐに導入を難しいと考えるのではなく、市民の理解を得ながら近い将来導入し、議会の見える化を図るべきである。
■その他
〇大津市では、災害現場のリアルタイムな調査報告にもタブレットを活用しており、市民生活に寄与するさまざまな活用方法があることを確認できた。
〇その他として、両市ともICT化事業以外にもさまざまな議会改革に取り組んでおり、特に印象的だったのが議会図書室であり、立川市の市政情報コーナーとの一体的な運用や、大津市での市立図書館、大学図書館との連携や図書館司書によるレファレンスサービスなどに取り組んでいた。議員の質問力向上にためには、議員図書室の充実が重要である。
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