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市長定例記者会見(平成29年1月20日)

公開日 2017年02月10日

更新日 2021年12月14日

定例記者会見

日時 平成29年1月20日(金)

場所 8階大会議室


【会見事項】

 

幹事社質問

 

各社質問
 

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幹事社質問

 

(幹事社)

年明け早々、奥凱航空がわずか1か月半で運休を決めたという話があったのですが、結局今中国と結んでいる定期便は天津便だけになってしまいました。この状況を市長はどのようにお考えかお聞かせいただければと思います。

 

(市長)

昨年の5月から北京便と杭州便が運休したわけでありますが、この奥凱航空の西安便についてはゴールデンウィークの5月から週3便で運航したいというのが、彼らの希望だったのですが、最終的に発着枠などさまざまな事情から、12月から週1便の運航となりました。

12月からになったのは良いのですが、週1便と聞いたときに、正直言って週1便で大丈夫なのかな、帰りも函館空港を使うとすれば1週間も北海道に滞在するのかなと思いました。新千歳空港にも、1便なり2便なり就航しての函館1便ならやり様はあるのですが、北海道内が函館だけで週1便というのは、どういう行程を組むのかなと不安視はしていました。週1便ではなかなか難しいだろうと思っていましたので、それが現実のものとなりました。我々に対する約束もあったし、そういうことで飛んでいただいたのかなと思うのですが、やはり集客が難しかったということだと思っています。

中国の場合は各空港の発着枠、とりわけ北京と上海は非常に混み合っていて、そこから飛ばしたいのだけれどもなかなか難しいということがあったり、例えば週1便、2便なら可能だけれども、3便などはなかなか台湾のように自由にいかない。各航空会社の競争が非常に激しいということで、発着枠が日本の羽田空港みたいな状況になっており、まあ一喜一憂していてもしょうがないと思っています。

ただ函館のPRと将来を考えると人口が13億人ですから、これからの可能性として中国が一番大きいと思っており、路線の廃止があったからといって悲観的になるつもりは全然私のなかではありません。まして、西側諸国的なマーケティングとかさまざまなエージェント、日本であれば、航空会社だけではなく旅行会社だとかいろいろ調べながら就航していくのが、中国の場合はもう少し簡単な感じで行ったり、やめたりということが行われているような受け止めもあり、来るときも簡単だけれども、やめるときも簡単だというところがあるので、あまり悲観的に考えず、そこが駄目なら次に行くさというところはありますね。

函館の知名度というのが中国ではまだまだ全然低い、台湾だとか香港、シンガポールだとかタイと比べても、中国国内では低いというのは自覚していますので、知名度アップ、PRにこれまで以上に力を入れて、どういう手段で知名度を高めていくかという方向で前向きに考えていきたいと思います。

 

(記者)

奥凱航空の関連ですが、例えば需要予測をさらに詳しく函館市で行うなどの取り組みはできないのですか。

 

(市長)

日本から行くお客様の需要というのならあり得るのですが、中国と北海道では、かなり一方的に中国からのほうがお客様が多いですね。これは函館空港だけではなくて、新千歳空港も同じなわけで、なかなかこちらが中国で需要調査を行うというのは難しいのかなと思います。

 

 

 

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各社質問

(記者)

かなり函館に限定した話になってくると思いますけれども、市立病院の事業改革プランがこの間まとまりました。私も拝見いたしましたけれども、今回のプランのなかで、赤字に対して脱却するという意味での目玉というのは、市長としてどう考えられているのかということが一点と、あと赤字体質を抜け出さなければいけないという意欲は分かるのですが、市議会の議論などを聞いていても、なかなか実現性ということでは難しいのではという指摘があり、このプランを作ったことで赤字からの脱却を実現していくことの見通しについて、市長のお考えをお聞かせください。

 

(市長)

適正化ですから目玉と言われても、一つのことで函病の赤字を脱却できるとは思っていないわけで、さまざまなものを組み合わせなければならない。そういうなかではいろいろな項目が盛り込まれています。これでできるのかと言うのは簡単なのですが、それに対してもっと加えるものがあるのかというとないのです。議会なり私なりが素人の目で、普通の水道だとか交通だとかであれば分かるのだけれども、医師の世界だとか診療報酬の世界だとかは、なかなか一筋縄ではいかないことはご存じの通りでありまして、場合によっては医師がいなくなってしまっている病院もあるわけでしょう。そういう難しいなかで、じゃあどうやっていくのかということと、非常に医療の経営というのは専門的な分野になるので、議会で注文をつけられるのかというとつけられないわけでありまして、そういうなかで函病自体に計画を作らせて頑張っていければということで、プランを作ったところであります。

市立病院については、移転前の古い病院のときから診療報酬だとか社会情勢、風邪がはやったとかはやらないとか、そのようなことで浮き沈みを繰り返してきた歴史はあるのです。まだ人口が増えていたので、赤字の時期が2、3年続いてもなんとかまた立て直せたりしていたのですが、今は人口減少も進んでおり、そのなかで各病院がしのぎを削るというか、学校のように整理、統合的なことにはなっていない。今は公立病院だけではなくて、函館の場合には民間病院の経営というのも非常に厳しくなっていると先生方から聞いています。民間病院も経営が悪化しているのです。

人口減少もあるのでしょうけれども、国が社会保障費の増大を抑制している。消費税の増税も延期しているなかで、やはり社会保障費を少しでも伸びを抑えるということで、診療報酬改定が近年ずっとマイナス、良くてもゼロ改定でプラス改定ということはほとんどない。ずっとマイナス改定だから非常に厳しい。そして、依然として医師が不足しているという状況が函館のみならず全国的にも、とりわけ東日本においては医師不足による収入への影響が非常に大きく反映されている。とりわけ函館病院はあれだけ大きな県立病院のようなものを、バブルの余韻が残っていた頃につくってしまっているわけでしょう。だから、効率的に使われないと、建設費の借金もまだまだたくさん残っていますし、そしてまた建物が無駄になってしまっている。そこが医師の確保と結びついて、図体はでかいのだがそれを生かしきれないというのが、彼らの責任ばかりではないのだけれども、非常に難しい問題なのです。単純に、公立病院だから民間病院に比べて、まだまだ効率化を図る面はあると思っていて、私はそのことをよく言っているのですが、それだけではない要素が今医療の現場、開業医の方々はそうでもないと思うのですが、とりわけ大きい病院では起きているということがあります。

そういったなかで、入院件数の増加、あるいは平均在院日数の適正化によって患者数を増やす。一時、患者を整理するというか、軽い患者は開業医に回すような取り組みも、国の指導もあっていろいろやったのでしょうが、それが逆に函館病院の経営悪化にもつながっているわけで、あまりそういうものを気にしないでやれと。事務上の考えだけではなくて、ある程度経営も考えながら、患者の取り込みも積極的にやったほうが良いと思っています。公立病院というのは民間病院と競争して患者を取り合うというのは遠慮する傾向がありますが、そんなことをしていたらどうしようもないわけで、そこら辺もやっていただきたい。そして、赤字になった過去の資金不足、負債についてはやむを得ない。まずは、単年度を早く黒字にしてくださいということを言って、あの計画が作られたわけであります。

一般会計からの支援として、これまでの赤字分については一般会計で補填をする。そして、今後南茅部病院と恵山病院については、状況からして今までも数千万円から1億円まではいきませんけれども、各々の病院の立地条件、患者の数等々からしてなかなか黒字化というのは困難でありますから、2病院の赤字部分については毎年度一般会計から補助をせざるを得ないと考えています。

ただ、函病本体については、自助努力でこれから単年度の黒字化を図ってほしいと言っているところであります。職員が一丸となって医師、看護師ももちろんですが事務職員も含めて、事務職員についてはプロパー採用というのを始めていて、民間病院から何人か新年度新たに入ってくる予定もありますので、民間の良い所も取り入れられる病院に脱皮をしていければなと思います。1年、2年で経営が良くなって、もう大丈夫というように簡単にはならないのだろうけれども、私はこれまで繰り返してきた浮沈というか、3年ごとくらいに黒字になったり赤字になったりというのを何とかしてほしいということは述べています。たぶん、これでいろいろやっても悪化していくとすれば、函館の大きな病院の将来的な整理統合、民間も苦しいわけで、そういうものが検討される時期が来るのかなと思いますし、これでもし全然駄目だということになれば、市立病院としてやっていけるのかどうかというのが、例えば、今回はにわかに検討していませんでしたけれども、地方独立行政法人化だとか、指定管理者制度だとか、あるいは民営化だとかさまざまな手法がありますから、今がそうだとは思っていませんけれども、将来に向かってはそういうことを検討せざるを得ない時期が来るかもしれません。まず今はこのプランを実現させていきたい。ただ、将来にわたってなかなか難しくなってくれば、今言ったようなことを考える可能性はあると思います。今すぐやるとか、もう検討しているとか、そういうことはありませんけれども。

 

(記者)

長期にわたる先々の話ではなく、目の前の話で済みませんが、15億円ぐらい一般会計から繰り入れるという計画ですけれども、その辺の財源の手当としては、どの辺をお考えでしょうか。

 

(市長)

これは、もちろん一般会計の毎年の収支のなかで、15億円を出せるわけはない。最近の決算では20億円ぐらいの黒字になっていますが、それを当てにして15億円出すわけにはいかないので、これまでの決算で余剰金をずっと積んできていまして、財政調整基金なり減債基金が、私が就任したころに比べれば大幅に増えているので、当面はそれを充てざるを得ないなと思っています。通常の毎年の税を充てるということは、1億円、2億円ならなんとかなるかもしれませんが、そんな単位ではないので、せっかく積んできた基金で残念なのですが、しょうがないですね。

 

(記者)

来週23日に函館信用金庫と江差信用金庫が合併して道南うみ街信用金庫となりますけれども、新金庫の発足に期待するところについてコメントいただければと思います。

 

(市長)

小さい金融機関といえば失礼ですが、やはり体制を強化するということ、しかも事業所数、企業数も減っていますし人口も減っていますし、そういうなかでは将来を考えると必要だったのだろうと思います。そのことによって、金融機関としての体制が強化されて、そしてまた地域における信用金庫としての役割を十分果たしていただければいいなと期待をしております。

信用金庫に限らず、小学校が3校が1校に、中学校も3校が1校にという時代ですから、これは先ほど言ったように病院にも波及するし、さまざまなところにそういうことが出てくるだろうと思っています。今のままの数でいろんなものが地域で生き残れるはずはないわけでありますから、そういうことも見据えながら、今大丈夫な業界等もさまざま先を考えなければならないと思っています。

いずれにしても、地域の信金がより強化された形で頑張っていただけるということは、私にとって非常に嬉しいし、有難いと思って期待をしております。

 

(記者)

先日、15日に大間町長選挙の投開票が行われて、現職の金沢さんが当選しましたけれども、新人の野崎尚文さんも千票以上と一定の票を集めました。この選挙結果についてどのように受け止めていらっしゃいますか。

 

(市長)

別に特別に何か受け止めているとか特別な関心があったということではないので、函館側にも関心との新聞の見出しもありましたが、私は淡々と受け止めています。元々選挙前からそうですが、他町の首長選挙について、私が事前にも事後にもどうだこうだと感想を述べる筋合いでもありませんので、申し上げるものは何もないですね。

 

(記者)

今回、野崎さんは原発だけに依存しないまちづくりということを訴えて、ある程度の票を取りましたけれども、こういった対岸のまちの変化というか、以前は原発推進一色のまちだったと思うのですけれども、変化も感じられるかと思うのですが、その点どのように捉えていらっしゃいますか。

 

(市長)

私自身は大きく変化したとは思っていません。これまでも大間町のなかにもいろんな意見があったのではないですか。ただ、そのなかで原発を推進していくというのが前からの考え方だったと思いますから、今回もそんなに大きく変わったと私自身は受け止めておりません。

 

(記者)

来月函館アリーナで美食フェスタが開かれれますが、そのなかで市内と全国の有名シェフが地場の食材を使って料理を提供するということなのですが、食の産業化に向けてこのイベントをどのような位置付けと狙いで捉えているかお聞かせください。

 

(市長)

食の産業化ということで函館のグルメ、地元の食材も食事も含めて全てを産業化していきたい。産業として捉えて発展させていく、食品加工業などはもちろん産業化されているわけですが、グルメ自体はまだということで、そのキックオフイベントという位置付けになっています。

どうして函館アリーナでこういうイベントを開催しようと思ったのかといいますと、東京ドームでふるさと祭り東京というイベントが、全国からお祭りと食を集めて1月上旬に行われて非常に人気を博しており、我々も新幹線のPRのために出展をしたわけでありますが、函館は1月、2月の行事がない、市民の皆さんが行くところもなかなかない、今は、はこだてみらい館や、はこだてキッズプラザもできましたけれども、せっかくアリーナがあるのだから、そうしたイベントを冬につくろうと考え、そこに食の産業化というものが結びついて美食フェスタをやろうということになりました。

グルメサーカスは9月ですけれども、冬のイベントづくり、そして食の産業化と結びつくものをという形で、私としては良いものになればいいなと思っていますし、期待もしております。市民の皆さんも寒い時期ですから、アリーナであればたくさん来ていただけるかなと思っています。ただ、これはあくまでもキックオフイベントでありまして、食の産業化自体はその他にもいろいろなものをこれから見い出しながら高めていければと思っています。全国からシェフが集まるというのは深谷さんなどもやっていますけれども、またそれと違った意味で面白いものになるかなと思っていました。

 

(記者)

年頭のいろんな会合のあいさつで、ポスト新幹線元年ということで、これから取り組んでいくとおっしゃっていますが、来週から予算編成が本格化するなかで、ポスト新幹線を意識した取り組みで特に力を入れていきたいことがあればお聞かせください。

 

(市長)

ポスト新幹線元年ということでは、これまでも申し上げてきているように、ガーデンシティ函館だとか、今言った食の産業化、それからフェスティバルタウンの形成、そして陸海空の交通要衝を生かしていく、つくっていく。そうしたまちづくりをやっていく。新幹線開業の1年限りのさまざまなイベントだけではなくて、少し時間はかかるけれども、きちんとまちづくりをやっていきましょう、新幹線が来たからそれで終わりではないのだというつもりで申し上げています。

もう一つは、まちづくりだけでは函館が活性化しない。やはり人づくりというか函館のマイナス面の気質というものを変える必要がある。さまざま、自殺率が高かったり、がん死亡率も高いし、平均寿命は短いし、投票率は低いし、交通マナーは悪いし、出ようとする杭は打つし、足を引っ張るとか、外から来た人には内向きで馴染めないとか、いろんなマイナス面を言われることがありますよね。非常に多いんですよね。だからまちだけ変えても駄目だなと、少し気質を変える必要があると思っています。私も含めて反省ですけれどもね。私も含めてなので別に他人のことだけ悪いと言っているわけではないですよ。外に出て行かないで内弁慶でというところは私の場合にはないけれども、私も函館人気質を十分持っているのだろうと思っています。

昔、このまちというのは、全国からさまざまな人が集まってきて活性化をして北日本最大のまちをつくり上げた。あの気概を持ってもらうためには、子どもたちの時代から、そういう子どもを育てる必要がある。函館の歴史、人物、自然など、まちの良いところも悪いところも全部子どもにきちんと教える。そのことで、函館を理解するとともに好きになってもらって、一旦出て行ってもサケと同じように、また帰ってこられるようなことができないかなと思って、1時間程度のDVDを作れないかと言っています。社会科の先生や大学の先生、郷土史家などさまざまな人が集まって、活字だけではなかなか今の子どもには難しいので、函館の良い所も悪い所も、これまでの歴史も現状も全て教えられる、学んでもらえるようなものを作れないかなと、まちも変えるけれども、少しそういう人も変えるという両面を考えていく年にしたいなと思います。

ただ、まだ予算査定をやっていませんけれども、非常に財政は厳しい。この3、4年のなかでは一番厳しいように聞いています。交付税が非常に厳しいということなのだろうと思いますから、当初予算が今までのように収支均衡になるかどうか非常に微妙だなと思います。場合によっては基金も若干使わざるを得ないようなこともあるかなと感じています。

その辺も含めて新規政策にどんどんというのは難しいですし、去年は新幹線開業のためにPRだとかイベントの経費もずいぶん奮発しましたけれども、少し新年度予算は締めていかなければならないなと思います。そのなかで人づくり、子どもたちの教育、これまでも学力向上はやってきましたけれども、学力向上と子どもの貧困対策だけではなくて、函館を変えていってくれる子どもたちへの教育ということも、もう少し真正面から取り組みたいなと思っております。

 

(記者)

DVDは副教材として小中学校などで使うというイメージですか。

 

(市長)

どういう形になるか、たぶん1年間くらいは準備、製作過程でかかるのだけれども、予算がついていない可能性もあるんですよ。お金が厳しいようですから。

 

(記者)

話が変わるのですが、来週には青森市長が表敬でいらっしゃいますけれども、何か青森との連携などで具体的に話し合われることはございますか。

 

(市長)

青森市とはこれまでも連携してきていますし、ツインシティだけではなくて、今は青函圏観光都市会議で弘前市、そして八戸市を含めた4都市での協力と両面ありますが、そのなかでももちろんツインシティである青森市と一番関係も深く、さまざまな交流もあるわけであります。

小野寺新市長は年齢も若いということで、お会いをして率直な意見交換ができればなと思っておりました。

 

 



※記者会見における質疑内容の要旨をとりまとめの上掲載しています。



   
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