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平成28年度教育行政執行方針

公開日 2016年02月26日

更新日 2021年12月14日

 

  平成28年度教育行政執行方針

 

 

1

 

豊かな人生を支援する生涯学習の充実

       
 

2

 

子どもの「生きる力」を育む学校教育の推進

       
 

 

 

 

 

 平成28年度の教育行政執行につきまして,函館市教育委員会の基本方針を申し述べます。

 少子高齢化やグローバル化,科学技術の進展など,今後ますます大きな変革が予想されるなか,市民一人ひとりが社会の変化に的確に対応し,ともに支え合う地域づくりに力を発揮して,活力のある地域社会を維持していくことが求められております。 

 そのためには,人と人との絆を大切にし,生涯にわたって生き生きと暮らすことができる人間力を備え,地域の発展を支える人材を育成することが必要であり,その実現のために柔軟かつ積極的な教育行政の推進が重要であります。

 こうしたなか,今後の教育の指針となる「函館市教育振興基本計画」の策定に着手し,教育施策の総合的・計画的な推進を図ってまいります。

 また,価値観やライフスタイルの多様化に対応しつつ,市民が生涯を通じて積極的に学び,自己実現が図られ,生きがいを感じられるような生涯学習の充実に努めてまいります。

 さらに,社会性や規範意識,道徳心の低下など,さまざまな課題が指摘されているなか,子どもたちの社会的自立の基礎を培うことができるよう,「心豊かに学び,共に未来のふるさとを拓く子どもをはぐくむ」という本市教育の基本理念の実現を目指し,知・徳・体をバランスよく育むための学校教育の推進に努めてまいります。

 以下,教育委員会として2つの重点目標を掲げ,取り組みを進めてまいります。


 第一は,豊かな人生を支援する生涯学習の充実です。

 市民一人ひとりが,ふるさとの歴史や文化を尊重し,自らを高める主体的な学習活動を通じて創造性を高め,豊かな感性を養い,その学びの成果を生かすことができる,心豊かな活力あふれるまちづくりを進めることが大切であります。

 このため,多様化する市民の学びに対するニーズを踏まえ,関係団体等と連携を深めながら市民の学習活動を支援するとともに,市民が生涯にわたり文化・スポーツ活動を行うための社会教育施設の整備など,学習環境の充実を図ってまいります。

 また,先人が築きあげた郷土が誇る貴重な文化遺産の保存・活用に努めます。


 第二は,子どもの「生きる力」を育む学校教育の推進です。

 学校教育におきましては,人口減少社会を迎えるなか,子どもたちと若者の未来を拓く質の高い教育の推進が求められており,これまで以上に市民ニーズを踏まえ,地域社会の未来を見据えた学校教育の実現が必要です。

 そうしたなかで,学校は,子どもが地域を愛し,地域の一員としての自覚を持って社会に貢献する人材となるよう,子どもたちの成長を支える教職員や保護者,地域の方々が対話を深め,ともに手を携えて協働する地域の拠点となることが重要です。

 そのためには,すべての子どもが安心して通学でき,地域や保護者から信頼される学校であることが大切であり,安定した学校運営や一人ひとりの子どもの力を伸ばす教職員の指導力の向上などを目指し,教育委員会として学校を支援する体制や研修の充実に努めます。


 こうした重点目標のもと,教育委員会として取り組む主な施策について申し上げます。

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1 豊かな人生を支援する生涯学習の充実

 一点目は,豊かな人生を支援する生涯学習の充実のための施策です。

 行政や民間団体,高等教育機関等で実施しているさまざまな学習情報を提供し,市民の学習活動を支援する「まなびっと広場」や,高齢者が楽しみながら知識や教養を身につけ,仲間づくりを通して生きがいのある生活を実現できる学習の場の拡充を図るなど,市民の生涯学習活動を支援します。

 文化芸術の振興につきましては,小・中学校に芸術家を派遣し,子どもたちに文化芸術のすばらしさや楽しさを体感してもらう「文化芸術アウトリーチ事業」を実施するとともに,官民の施設を開放し地域の文化活動等を発信する「はこだてカルチャーナイト」や「はこだて国際民俗芸術祭」,「イカール国際ミュージックキャンプ」など,市民の自主的・創造的な文化活動を支援します。

 また,函館市文化団体協議会や各種団体との連携を深め,地域に根ざした文化芸術の振興を図ります。

 文化財につきましては,特別史跡五稜郭跡の堀の石垣全体に係る診断調査を実施するほか,重要文化財旧函館区公会堂の耐震補強を含む大規模保存修理に向けた保存活用計画および基本計画を策定します。

 また,史跡大船遺跡と史跡垣ノ島遺跡などからなる北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録に向けて,北海道をはじめとした関係自治体や地元関係団体と連携した取り組みを一層進めるとともに,史跡垣ノ島遺跡の整備に向けた基本設計等を行います。

 さらには,史跡や重要文化財等を所有する市町村で組織される全国史跡整備市町村協議会の全国大会を本年10月に本市で開催します。

 開館50年を迎える博物館におきましては,開館以来,半世紀にわたり収集された貴重なコレクションを一堂に展示し,日本の博物館の発展に寄与した函館の役割を紹介する企画展を開催するほか,引き続き博物館や図書館に所蔵する貴重な資料をデジタル化して保存・公開する「デジタルアーカイブ事業」に取り組みます。

 スポーツ振興につきましては,「函館アリーナ」や「函館フットボールパーク」などの既存施設を効果的に活用し,各種競技力の向上や生涯スポーツの振興に努めるほか,函館フットボールパークに設置しているクレーサッカーグラウンドの天然芝生化による競技環境の向上を図るなど,さらなる施設整備に取り組み,スポーツ合宿や大会の誘致をより一層推し進めます。

 また,函館市体育協会や各種スポーツ団体,函館市文化・スポーツ振興財団と連携を図り,各種競技大会や野球,サッカーなどのプロスポーツ公式戦を開催し,市民のスポーツへの関心を高めるとともに,6月に初開催となるフルマラソン大会に向けて,引き続き関係団体と連携を深め,大会の成功を目指します。 

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2 子どもの「生きる力」を育む学校教育の推進

 二点目は,子どもの「生きる力」を育む学校教育の推進のための施策です。

 信頼される学校づくりにつきましては,安定した学校運営を図るとともに,活力ある学校づくりを進めるため,学校経営を支援する学校教育指導監を配置します。

 また,平成28年度に開校する五稜郭中学校をコミュニティ・スクールとして指定し,地域住民と協働しながら,子どもたちの
豊かな成長を支える仕組みづくりを進めます。

 さらに,特別支援教育支援員や小学校外国語活動サポーターに加え,新たに中学校の部活動指導員など,地域人材を積極的に活用します。

 学力向上につきましては,アフタースクールを拡充するとともに,これまで取り組んできた「探究型」の授業の一層の推進に努め,主体的・協働的な学習である「アクティブ・ラーニング」の実践に向けた取り組みを推進します。

 また,ICT機器を活用した授業を推進するとともに,中学校における免許外指導の解消を図る学力向上非常勤講師を配置し,子ども一人ひとりの実態に応じた指導の充実を目指します。

 豊かな心の育成につきましては,子どもの人格のよりよい発達のため,生徒指導体制の充実を図るほか,子どもが基本的な生活習慣を身につけるとともに,新設された道徳科の趣旨を踏まえ,規範意識や自尊感情,他者への思いやり,生命を尊重する心などを養うことができるよう,指導資料の活用や研修などにより,道徳教育の充実を図ります。

 いじめ問題につきましては,いじめ等対策委員会の活動を広く周知し,市民ぐるみで機運を高めるほか,ソーシャルメディア等への対応も含め,家庭,地域,関係機関と連携し,いじめの未然防止,早期発見および迅速な対応を組織的に行います。

 また,子どもの自主性や自治能力を高める学級活動や児童・生徒会活動の充実を通して,望ましい人間関係を育む力を高め,いじめの未然防止に努めるとともに,いじめ巡回相談員を活用するなど,学校の教育相談体制の充実を図ります。

 健やかな体の育成につきましては,「早寝・早起き・朝ごはん」などの基本的な生活習慣を定着させるため,PTA活動などと連携した取り組みを進めるとともに,体育の授業や体育的行事の内容の工夫など,計画的な取り組みにより,日常的な運動習慣の形成に努めます。

 南北海道教育センターにおきましては,子どもと直接触れ合う教職員の資質・指導力の向上を目指し,学習指導や生徒指導にかかわる研修の充実を図るとともに,今日的教育課題に対応した研修を実施するほか,研究員による学習指導要領に基づいた実践的な教育研究を推進します。

 特別支援教育につきましては,特別支援教育巡回指導員や特別支援教育支援員を活用するほか,多様化する子どもの実態に適切に対応するため,サポートチームによる迅速な支援を行うなど,教育支援委員会の機能を充実します。

 また,専門機関との緊密な連携を進めるとともに,特別支援教育のリーダー教員を育成し,市全体の特別支援教育体制の充実を図ります。

 さらに,発達に関する問題や不登校などに適切に対応するため,多様な実態に応じた教育相談を充実するとともに,適応指導教室などにおける基礎学力の補充や情緒の安定を図る支援に努めます。

 学校給食につきましては,「函館市学校給食基本方針」を踏まえ,より安全で安心な給食を提供するとともに,郷土の食材や食文化への関心を高めるため,函館産農水産物の使用の一層の拡充を図ります。

 また,学校給食の安心安全を確保するために,学校組織として日常および緊急時の対応ができるよう,「函館市学校給食食物アレルギー対策マニュアル」に基づいた取り組みを進め,学校における食物アレルギー事故防止の徹底を図ります。

 子どもの安全確保につきましては,函館市通学路安全対策会議の機能を充実させ,より一層登下校の安全確保に努めるとともに,防犯教室や災害を想定した訓練など,地域社会,家庭との連携を図った学校安全を推進します。

 国際理解教育につきましては,姉妹都市である高陽(コヤン)市を訪問する「中学生海外派遣事業」を拡充するほか,市立函館高校をはじめ市内高校生の留学生派遣事業を実施します。

 小・中学校の再編につきましては,「函館市立小・中学校再編計画」に基づいた最初の統合校である五稜郭中学校を本年4月に開校します。

 また,子どもたちにとってより望ましい教育環境の提供という観点から,具体的な再編案を一括提示し,早期の再編実現を目指してまいります。

 市立函館高校につきましては,進学を重視した教育活動の一層の充実を図るほか,平成30年度にスタートする新しい教育課程の編成に努めるとともに,将来展望を見据え,今後の学校運営のあり方について検討を進めます。

 学校施設につきましては,安全で快適な学習環境を確保するため,学校再編に伴い,平成30年4月に統合校として開校する現在の的場中学校の建て替えや現在の潮見中学校の改修を進めます。


 以上,平成28年度の教育行政執行にあたっての基本方針を申し述べました。

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 先を見通すことの難しい変革の時代を生き抜いていくためには,生涯を通じ,主体的に学び考える力,グローバル化に対応し,活力ある社会づくりに貢献できる力などの育成が大切です。

 また,そうした市民一人ひとりの力を高めるためには,学校教育はもとより,生涯にわたって人との絆を結び,さまざまな課題を協働して解決する経験の積み重ねが,地域を支える人づくりには不可欠であり,教育の果たす役割は極めて重要であります。

 教育委員会といたしましては,先人のたゆまぬ努力によって築かれた郷土に愛着と誇りをもち,新幹線時代を迎え,さらなるまちの魅力を創造できる人材の育成を目指し,今後とも,市民と連携・協働する教育行政の積極的な推進に努めてまいります。

 ご理解とご協力をお願いいたします。

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