公開日 2014年03月20日
更新日 2022年03月07日
概要
「全国学力・学習状況調査」は,文部科学省により,全国の約30%の学校が抽出されるとともに,本市におきましては,希望利用方式を活用し,すべての小学校6年生と中学校3年生を対象に,第4回目が平成22年4月20日に実施されました。
本市における学力状況調査の全体的な傾向は,小学校6年生,中学3年生ともに,北海道の平均正答率とほぼ同様の結果でした。
本市の学校教育は,「心豊かに学び 共に未来のふるさとを拓く子どもをはぐくむ」という目標のもと,児童生徒一人一人の学ぶ喜びをはぐくみ,「基礎・基本の定着」を図る学習指導の充実に取り組んでいます。
「基礎・基本の定着」とは,基礎的・基本的な知識や技能を確実に習得させるとともに,その知識や技能を実生活のさまざまな場面で活用することができるような力を身に付けさせることと捉え,日々の指導の充実に努めてきているところです。
本調査によって測定できる学力は,子どもたちが身に付けるべき学力の一部でありますが,本市では,この結果を,子どもたちの学習状況を把握する資料の一つであると捉えており,調査結果については,他の学校や自治体との競争や比較ではなく,子どもたち一人一人の個性や能力に応じた学習指導の改善のために役立てていきたいと考えております。
今回,本市の調査結果の概要について公表しますが,さらに調査結果の分析を進め,学習指導等についての改善策を各学校等に示し,一層の指導の充実を図っていきます。
なお,調査結果の分析につきましては,本市としての平均正答率と全国の平均正答率の差が3%以内の場合には「定着」,3.1%~5%以内の場合には「概ね定着」,5.1%以上の場合には「改善が必要,課題がある」と整理しました。
調査の内容
(1)教科に関する調査
主として「知識」に関する問題 〔国語A,算数・数学A〕 |
主として「活用」に関する問題 〔国語B,算数・数学B〕 |
・身に付けておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容 ・実生活において不可欠であり,常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能など |
・知識・技能等を実生活のさまざまな場面に活用する力などにかかわる内容・さまざまな課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力などにかかわる内容など |
(2)生活習慣や学習環境に関する質問紙調査
児童生徒に対する調査 | 学校に対する調査 |
・学習意欲,学習方法,学習環境,生活の諸側面等に関する調査 | ・指導方法に関する取組や人的・物的な教育条件の整備状況,児童生徒の体力・運動能力の全体的な状況等に関する調査 |
なお,平成22年度全国学力・学習状況調査の調査問題と質問紙調査の内容は,国立教育政策研究所のホームページに掲載されています。
https://www.nier.go.jp/10chousa/10chousa.htm
学力状況調査の結果
「教科に関する調査」の解答類型結果からとらえた本市の傾向
小学校国語の結果のポイント
- 無回答率が大幅に減少している。
- 漢字の読み書きに課題があるが、昨年度より改善されてきている。
- 「自分の考えを書く」「内容を説明する」など、文から必要な内容を取り出し、考え、表現する設問の正答率が低い。
小学校算数の結果のポイント
- A問題の基本的な内容の定着に課題が見られる。(台形の面積、割合の意味の正答率が低い)
- 日常の事象と関連付けた問題や、子どもが考えを説明する問題の正答率が低い。
- 無回答はやや減少しているが、B問題の記述では依然として無回答率が高い。
中学校国語の結果のポイント
- 無回答率は昨年同様に低い。
- 漢字の読み書きは、昨年度より改善されてきている。
- 「自分の考えを書く」「内容を説明する」など、文から必要な内容を取り出し、考え、表現する設問の正答率が低い。
中学校数学の結果のポイント
- A問題の基本的な内容の定着に課題が見られる。(等式変形や方程式、一次関数の正答率の差が大きい)
- 日常の事象と関連付けた問題や、子どもが考えを説明する問題の正答率が低い。
- A問題の無回答率が高く、選択式でも50%を超える問題がある。
「教科に関する調査」の結果を道内の状況からとらえた本市の傾向
道教委が作成した「市町村の分布から見る状況」を活用し,本市の状況(いわゆる「道内における立ち位置」)をグラフ上に位置付けました。
その結果,小・中学校の国語と算数・数学の結果については,全道の平均正答率とほぼ同様であるということが明らかになっています。