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「結核」は「昔の病気」ではありません。

公開日 2023年07月06日

 

 

 

 

 

高齢者の「結核」が増えています。

 

結核は,我が国最大の感染症です。
函館市では,毎年約30人の方が,新たに結核と診断され治療を受けます。そのうち70歳以上の高齢者の占める割合は60%を超えています。
以前は「国民病」と呼ばれ,結核がまん延していた頃に感染した方が,高齢になり,体力や免疫力が低下して,数十年たった今,発病しているケースが多いと言われています。
反対に,若い世代の多くは未感染のため,菌を吸い込むと感染しやすく,比較的早い時期に発病する危険があります。

 

◆結核とは?

結核とは,結核菌によって主に肺に炎症を起こす病気です。重症の結核患者さんの咳などで結核菌が飛び散り,周りの人がそれを直接吸い込むことで感染します。何より怖いのは,自分が結核だと気づかずに周りの人々にうつしてしまうことです。 
 

◆肺以外の結核もあるの?

肺結核は,全体の8割を占めます。しかし結核は肺だけではなく,全身のどこでも侵す可能性のある病気です。
代表的な肺外結核には,
頚部リンパ節結核,腎結核,脊椎カリエスなどがあります。肺外結核だけなら,他の人に感染させることはありません。

 

「感染」と「発病」は違います。

◆「感染」とは?

結核菌を保有する人が,咳やくしゃみをすると飛沫に含まれる結核菌が空気中に飛び散り,それを吸い込むことで「空気感染」します。
結核菌を含む飛沫は,話で1メートル、咳で1.5メートル,くしゃみで3メートル飛ぶと言われています。 
「感染」したからといって必ず「発病」するわけではありません。通常は「感染」しても免疫により結核菌の増殖を抑え込みます。しかし,加齢や病気などで免疫力が落ちると抑え込まれていた結核菌が活動しはじめ「発病」します。約7割の方は,「感染」しても一生「発病」しないとも言われています。
 

◆「感染」を知るための検査方法は? 

・ツベルクリン反応検査
・血液検査(IGRA検査)

 

◆「発病」とは?

「感染」の後,結核菌が体内で増えて病気を引き起こした状態をいいます。発病の初期は,咳や痰の中に結核菌が出ませんが,結核の進行に伴い咳や痰の中に結核菌が排菌され,排菌量が増えると他の人にも感染させるようになります。
 

◆「発病」を知るための検査方法は? 

・胸部レントゲン検査
・喀痰検査

 

このような症状が2週間以上続いたら,医療機関を受診しましょう。 

◆結核の初期症状

・2週間以上続く咳
・痰,血痰
・呼吸困難
・体重減少
・微熱
・寝汗
・全身のだるさ   など         

結核の治療方法

現在の結核治療は,複数の抗結核薬を,6~9ヶ月間服薬します。治療で大切なことは,規則正しい服薬です。薬を飲み忘れたり,飲み方が不規則になると薬が効きにくくなる危険があるため,規則的に薬を飲み続ける必要があります。

 

◆DOTS(ドッツ)による支援を受けられます。

DOTSとは,直接服薬確認短期化学療法の意味で,患者さんの結核が確実に治るよう,看護師や保健所の保健師が患者さんに直接会って服薬を確認し,薬を飲み忘れないようにお手伝いをすることです。

 

周囲の人への感染の心配がある時

咳や痰の中に結核菌が排菌されている患者さんの場合,保健所では同居家族や職場の同僚など周りの方に対して周囲の人の年齢,接触状況を聞き取り,必要時「接触者健診」を計画し,血液検査や胸部レントゲン検査を実施します。この場合の費用は無料です。

 

定期結核健康診断を受けましょう

◆年1回は,胸部レントゲン検査を受けましょう。

定期的に健康診断を受けることが重要です。また、風邪のような症状が長く続くようなら病院を受診しましょう。
他の人への感染を防ぐため,早期発見,早期治療が重要です。

   

 

◆職場などで健診を受ける機会のない方の健診

職場などで健康診断を受けられない65歳以上の市民の方(その年度中に65歳に達する方を含みます)は,特定健康診査実施時(特定健康診査のページはこちら)に胸部エックス線検査(無料)を受けてください。

65歳以上の方は年に1回の結核健診の受診義務があります。
 

◆事業所・学校・施設での健診などでの健診

くわしくは,こちら
 

◆普段からこんなことにも注意しましょう。

免疫力が低下しないように規則正しい生活を心がけ,強い疲労やストレス,食生活の偏り,極端なダイエット,大量飲酒は避けましょう。

 

関係機関へのリンク

 厚生労働省ホームページ

 公益社団法人結核予防会ホームページ

 

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お問い合わせ

保健所 保健予防課
TEL:0138-32-1547