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平成22年度 経済建設常任委員会行政調査

公開日 2014年03月27日

更新日 2021年12月14日

経済建設常任委員会行政調査

平成22年10月20日水曜日から10月22日金曜日

 

10月20日 春日井市調査

 名古屋市の北西に位置し、人口30万7,00人。昭和30年代後半には、当時の住宅都市公団が高蔵寺ニュータウンの建設を進め、名古屋市のベッドタウンとしての性格が強くなった。主要な生産物は水稲、もも、ぶどう、かきなどの果樹、白菜、トマト、特に実生サボテンの生産は全国一。農家数は1,800戸あまりだが、自給的農家が約70%を占める(函館は600戸のうち、自給的農家は約半数である。)。販売農家の規模は90%以上が0.3~1.0ha、最大でも7~8haであり、規模は大きくない。
 学習農園(「かすがい農業塾」)の事業内容としては野菜を中心とした作物の栽培について、指導員や営 農アドバイザーから指導を受けながら、講義(月1回)や実習(月2回)を実施している。平成21年12月に修了した1期生25名のうち、8名が就農した。今年の応募者は29歳から79歳であり、平均年齢は54歳。2/3が男性。農協では規則を改正し、学習農園修了者の農作物については、受け入れるとしている。販売所は現在、農協のグリーンセンターのみだが、今年から市役所において朝市のような形で農産物の販売を行っている。(11月で3回目)

 


10月21日 豊田市調査

 

 人口は42万人で、県内では名古屋市に次いで2番目の都市。工業の他に農業振興にも力を入れており、桃、なし、米などは生産量県内第1位のシェアを誇る農業地域でもある。
 農ライフ創生センターは、「定年退職者などを新たな農業の担い手として育成し、「生きがい型農業」の実践を支援することで、遊休農地の活用と高齢者の生きがいづくりを進める」ことを目的に平成16年にオープン。平成12年に現市長が公約に掲げ当選し、市や農協だけでなく、企業や、労組などさまざまな団体で「営農支援センター(仮称)」設立準備会を立ち上げ、構造改革特区申請し、平成16年にセンターをオープンさせた。運営主体は市と農協(あいち豊田農協)、事業予算は年間2,000万円(うち600万円は借地料)担い手コース修了者215名のうち就農者は185人で就農率は85%を超え、さらに農協の正組合員として36名が加入している。このセンターでは研修生に対し農業研修だけでなく、農地の斡旋、農家への仲介事業に取り組み、収益が上がる農業を身に着けることを目指しており、目標が明確である。さらに、「定年退職者は退職金を農業に使ってはいけない。退職金は生活費にして、年間100万円くらい収益を上げる農業を目指せ」、「新規就農者には農機具を買わせない」(トラクター、コンバインなどの大型農機具から田植機、草刈機などさまざまな農機具の貸付制度を整えている)というように具体的でわかりやすい取り組みとなっている。

 


<所見>

 地域によって農業の状況は大きく異なっているが、後継者不足、担い手の減少は全国共通の課題である。当市においては、市民農園や家庭菜園、ガーデニングなど市民が土に触れる機会は増加しているが、そこから就農へはなかなかつながっていないのが現実である。
 今回の行政調査前に、農業後継者、担い手対策について調査を行ったが、全国他都市80市(中核市、特例市)の中で回答があった75市中69市で何らかの取り組みがなされていたが、今回視察した2市では、新たな農業の担い手を育成するためにさまざまな研修を実施、制度を整えている。
 特に、豊田市の取り組みでは、技術の習得だけでなく、農地の斡旋や、農機具の貸付制度を整え、最終的には農協の組合員を増加させる成果を生んでいる。これは、農家出身の現市長の熱意によるところが大きいと考えられるが、市や農業関係者だけでなく、経済界や労働界など地域全体で農業の将来像を協議し、認識を共有するに至ったことが大きいと考えられる。豊田市は元々農業が盛んな地域であり、大消費地の名古屋市に隣接し、輸送コストもかからない、気候が温暖であるなどの有利な点が多い。
 このため、同様の取り組みを本市でも行うことには多くの検討課題もあるが、本市の農業振興、後継者や担い手の養成など、「農業のあり方」について地域全体で共通認識を熟成し、わかりやすい目標を掲げ、一貫した支援体制を構築することが必要である。

 
 
 
 
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