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光化学オキシダント(光化学スモッグ)について

公開日 2021年12月10日

更新日 2023年03月20日

光化学オキシダントとは?

 1970年代に,それまでの石炭や重油の燃焼にともなう二酸化硫黄による大気汚染に代わり「光化学スモッグ」が注目されるようになりました。日本で光化学スモッグが注目されるようになったきっかけは,1970年(昭和45年)7月18日,東京都杉並区の高校で体育の授業を受けていた女子生徒ら40数人が,目の痛みや頭痛などを訴え病院に運ばれた事件があり,調査の結果,原因が光化学スモッグと判明したことでした。日本で初めて光化学スモッグによる被害が確認された7月18日は「光化学スモッグの日」となっています。

 この光化学スモッグの原因となるのが光化学オキシダント(OX)で,工場・事業場,自動車から排出される窒素酸化物(NOx)やVOC(揮発性有機化合物)が,太陽の紫外線を受けて光化学反応を起こすことにより二次的に生成される物質です。

光化学反応

 

どのような時に濃度が高くなる?

 日中,日差しが強く,気温が高く,風が弱い日に高くなる傾向があります。

 

身体への影響は?

  •  目 …チカチカする,痛みや異物感,涙が出る
  •  のど…イガイガする,痛みや違和感・不快感,せきが出る

などが主要な症状です,
 軽症で一時的なものであるため,目や顔を洗ったりうがいをすることで対応出来ますが,まれに呼吸が苦しくなる,めまい,手足のしびれ等全身症状を呈す場合もあり,衣服を緩めて安静にするなどのほか,症状がなかなかおさまらなかったり,重症化する場合は,状況に応じて,医療機関を受診するなどしてください。

 

光化学オキシダントの環境基準は?

 「1時間値が0.06ppm以下」と定められています。

 ※ 「1時間値」とは・・・

   正時から次の正時までの1時間の間に得られた測定値です。

   たとえば,8時の1時間値は7時00分から8時00分までの1時間に測定された値を表します。

 

函館市内の濃度は?  

 本市では,中部小学校,北美原小学校の2箇所で光化学オキシダントの測定を行っています。

 直近の測定結果(速報値)は,北海道ホームページ「北海道の大気環境」および環境省ホームページ「大気汚染物質広域監視システム(そらまめ君)」 で公表しています。

 また、過去の測定結果は市ホームページ「環境数値オープンデータベース」で公表しています。

 令和元年度は環境基準を達成できませんでしたが,この光化学オキシダントの環境基準の超過は全国的な傾向であり,国で公表している平成30年度における光化学オキシダントの環境基準達成局数は,国内1,183局のうち,1局となっています。原因としては,春先のオゾン層の沈降のほか,国外からの越境汚染の影響が考えられます。

 

光化学オキシダントの濃度が高くなったら?  

 光化学オキシダント濃度が発令基準の濃度以上となり,高濃度状態の継続や汚染状況の悪化の恐れがある場合は,北海道渡島総合振興局から注意報や警報が発令されます。

発令区分 発令基準
 注意報  オキシダント濃度が 0.12 ppm以上       
 警報  オキシダント濃度が 0.24 ppm以上
 重大緊急警報   オキシダント濃度が 0.40 ppm以上

 

注意報が発令されたら

 光化学オキシダント注意報などが発令された場合は,報道機関や市のホームページ,函館ANSINメール(市ホームページ)(安心安全,市政情報)を通じて周知を図るほか,関係機関(学校,保育所,幼稚園,社会福祉施設,医療機関等)に情報提供します。

 なお,注意報が発令された場合は,次の行動を心がけてください。

  •  屋外での活動をなるべく控える。
  •  目やのどに刺激を感じた場合は,洗眼やうがいをする。
  •  症状が回復しない場合は,早めに医師の診察を受ける。
  •  自動車等の使用を極力控える。

 

全国の光化学オキシダント注意報等発令状況

 全国の光化学オキシダント注意報等の発令状況については、光化学大気汚染関係資料(環境省ホームページ)をご参照ください。

 

 

 

 

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