公開日 2025年05月22日
更新日 2025年05月23日
回答
受付年月日
令和7年5月19日
ご意見等要旨
函館の歴史を調べておりましたら、湯の川温泉に噴出する二酸化炭素を使い、市営のドライアイス工場があったと知りました。昭和47年に生産のピークを迎えたとのことですが、今は廃業しているようです。市の貴重な収益源だったと思いますが、なぜやめてしまったのか知りたくなりました。
市の回答
昭和14年湯川町は函館市と合併し,それまで湯川町で行われていた温泉供給事業の経営は市水道課(当時)に移管されましたが,温泉供給管に石灰質温泉沈殿物が付着し,流量が減少するという技術的問題を抱えていました。
この問題を解決する方法として,源泉から噴出する炭酸ガスを温泉に混入し,これによって石灰質温泉沈殿物を防止及び除去する研究が行われましたが,混入してもなお炭酸ガスに多量の余裕があることから,これらの炭酸ガスを液体及び固体炭酸(ドライアイス)として製造し販売することが考えられました。
温泉ガスから炭酸ガスの精製化に成功し,昭和14年液化ガス製造事業認可を得,昭和15年工場設置許可を得て事業を開始したのが函館市の炭酸製造事業の始まりです。
昭和16年固体炭酸(ドライアイス)を製造する装置を設備し,昭和40年代になると各種の清涼飲料水が販売されるようになり,炭酸飲料用,溶接用,排水処理用として需要が伸び,昭和51年度から昭和54年度には年間の出荷量が100万kgを超えました。
しかし,昭和54年室蘭市に石油精製ガスを原料とする炭酸製造会社が操業を開始し,大量で低コストの製品が市場に出回るようになったことや,大口需要先であった青函トンネルの工事用への出荷がほとんどなくなったことから,昭和58年10月31日をもって炭酸製造事業を廃止しました。
回答区分
説明
担当部課名(電話番号)
企業局上下水道部管路整備室(27-0581)
回答年月日
令和7年5月22日