公開日 2024年09月24日
更新日 2024年09月30日
回答
受付年月日
令和6年9月10日
ご意見等要旨
(1) 私は,キングサーモンの完全養殖による函館市の地域振興と漁業者の収入向上を期待している市民です。9月6日に大森浜沖の生け簀が破損し,試験養殖のサクラマスのほとんどが逃げたとの新聞報道がありました。魚が逃げたのはともかく生け簀破損の方が問題と認識している。
生け簀は4つの候補地から,最も海流や波の影響の少ない場所として大森浜を選んだ。しかし,報道では波の影響で昨年12月に破損を確認し補修したが魚の大半が逃げたとある。生け簀は家から見えるが,浮きや上層部が見えるときもあれば全体が海面へ沈むときもあり条件により違うようだ。漂流物や何かの接触やその他の原因の可能性はないですか。
海流や波の影響が少ない場所に,耐久性の高い生け簀を設置し「波の影響で金属網が破損し化学繊維で補強したがサクラマスの大半は逃げていた。しかし,化学繊維網にする予定で今後の計画に影響ない」との説明では疑問です。破損原因と対策,残った5パーセントのサクラマスの生育状況と今後どうするのか,キングサーモン完全養殖の今後について,新聞報道ではなく市から一般市民へきちんと説明してほしい。
(2) 私は,魚について詳しくないが,キングサーモンの生育温度は,16℃前後が最適と聞いています。大森浜沿岸の水温は夏場22℃以上であり生温い。大森沖の生け簀のある場所の水温は20℃前後になるのではないですか。20℃を超えると生存率や育成に影響はないのでしょうか。大森浜沖の生け簀がある場所の海水温と,大森浜沖での養殖が商業ベースで成り立つのか,生け簀設置場所は今後変更もあるのかについても教えて下さい。
市の回答
この度の,海面養殖試験におけるサクラマスの逸走について,ご心配をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
生簀金網の破損は,金属疲労や海水による腐食が原因であり,漂流物等の接触などによる衝撃破壊は見られなかったところです。
金網の生簀を選択した理由は,沈下により海水温の低い水深域での養殖を意図したものでしたが,これまでの調査により水深20mの海水温についても一般的なサケマス類の適水温域を超えていることから,沈下による海水温低下の効果が期待できないため,金網の生簀からマグロやブリなど大型魚の養殖に使用実績のある化繊網に変更し,11月から6月までの養殖期間とすることを考えております。
なお,残存したサクラマスにつきましては,養殖期間中の給餌により一定の生育が見られ,水揚げ後に研究用供試体として活用したところです。
また,キングサーモン養殖技術については,現在,研究の段階であり,商業化については,今後の研究成果により明らかになるものと考えております。
回答区分
説明
担当部課名(電話番号)
農林水産部漁業活性化対策担当(21-3339)
回答年月日
令和6年9月24日