障がい者関係団体・支援者団体の会員向けアンケート 調査結果 1.調査概要 (1) テーマ 「コミュニケーションの状況等について」 (2) 対象 障がい者関係団体・支援者団体の会員 (3) 期間 令和6年9月中旬〜10月31日 (4) 回答数 150件 (インターネットからの回答:37件,紙での回答:113件) (5) 調査内容 別紙のとおり ※ 複数回答の項目における割合(%)については,回答数を分母として集計 〔問1〕あなたが所属している団体名を教えてください。 団体名 件数(件) 全体の割合(%) 一般社団法人函館視覚障害者福祉協議会 5 3% 函館聴覚障がい者協会  5 3% 函館肢体不自由児者父母の会 19 13% 函館中途失聴者・難聴者協会 5 3% 喉頭摘出者福祉団体道南銀鈴会 11 7% 北海道自閉症協会道南分会 4 3% 函館つくしんぼの会 13 9% 函館精神障害者家族会愛泉会 3 2% 函館手話通訳問題研究会 10 7% 渡島手話サークル連絡協議会 53 35% 認定特定非営利活動法人 函館視覚障害者図書館 8 5% 要約筆記サークル あさがお  10 7% パソコン要約筆記サークル つばさ 4 3% 計 150 100%      〔問2〕あなたは,アからエのどれにあてはまりますか?(複数回答)  項目 件数(件) 割合(%) ア.障がいのある方 27 17% イ.障がいのある方のご家族 45 29% ウ.障がいのある方のコミュニケーションを支援している方 50 32% エ.その他 31 19% 無回答 6 3% 計(けい) 159 100%             〔問3〕(問2で「ア.障がいのある方」・「イ.障がいのある方のご家族」・「エ.その他」の方が回答)    ふだんよく使うコミュニケーションの手段で,あてはまるもの全てに〇印をつけてください。        (複数回答) 項目 小計 割合 手話 41 17% 筆談 33 13% 触手話 2 0.8% 指文字 31 13% 代筆 7 3% 代読 7 3% 点字 4 1.6% 指点字 1 0.4% 要約筆記(パソコン) 2 0.8% 要約筆記(OHC) 2 0.8% 要約筆記(ノートテイク) 2 0.8% 要約筆記(携帯型ホワイトボード) 5 2% 残存聴力活用(補聴器) 5 2% 残存聴力活用(人工内耳など) 3 1% スマートフォンやタブレットのアプリ(文字の読み上げ) 5 2% スマートフォンやタブレットのアプリ(音声の文字変換表示) 9 4% かんたんな言葉 33 13% 実物またはイラストなどで伝える 14 6% 口文字 8 3% 電気式人工喉頭 6 2% 透明文字盤 1 0.4% コミュニケーションボード 5 2% 重度障害者用意思伝達装置 1 0.4% その他 9 4% 無回答 11 4% 計 247 100%    【問4〜問9までは問2で「ア.障がいのある方」が回答】  〔問4〕ほしい情報を受け取りたいときに,困っていることはありますか? 項目 ある ない 無回答 合計 件数(件) 12 13 2 27 割合(%) 45% 48% 7% 100%   〔問5〕問4で「1.ある」と回答した方におたずねします。困っていることは,何ですか? 回答12件・主な回答 回答 ・紙情報(新聞,書籍,郵便物等) ・音声パソコンで読み上げることができない情報(画像,写真,イラスト等) ・スマートフォン・タブレットによる各種情報 ・映画・TV等の映像情報 ・コンビニのATMやキャッシュレス決済 これらの情報入手に不自由を感じます。 ・職場のミーティングなど話し合いの内容がわからない。 ・バスや電車など緊急停止があった時,放送がきこえないので何が起こったかわからない。 ・いろいろな講座に参加できるよう手話通訳をつけてほしい。 ・観光ガイド,職場に手話が必要な人が入った場合や,病院,店など,TV(NCVも)にも,手話通訳を導入してほしい。 ・音声情報に関する字幕表示がない時。(または不足している時。) ・防災無線,巡回車等の内容がわからない。 ・役所・病院など,名前を呼ばれてもわからない。診察時の対話を大声でされて周囲に丸わかりで恥ずかしい。 ・買い物の支払い時に何を聞かれているかわからない。 ・家にくる来客の用件がわからない。 ・一人暮らしなので情報が欲しい時にネットで調べなくてはいけないので面倒です。すぐに的確な答が見つかればいいのですがそうでない場合も多くあり時間がかかって諦めることも多々あります。 ・また人との対話で文字変換アプリを使用する場合には相手の了承を得てから携帯を取り出しアプリを立ち上げるのでちょっとした間ができ相手に申し訳ない気持ちになります。 ・電話での会話がうまくいかない(目も悪くなって)メールを使える場が少ない。  〔問6〕仕事や学校,趣味などの日常生活や,災害時などに情報を受け取るときに,どのような サポートがあれば良いと思いますか? 回答18件・主な回答 項目 回答 全般 ・趣味・教養の代読・代筆 ・仕事に関する視覚的情報支援 全般 【職場】 ・音声認識アプリ導入。正しい利用方法を周知し,効果的に利用すること。 場面に応じたフォロー(筆談,ジェスチャー,身振り手振り,前に回って声かけする,複数人同時に話さないようにする,簡単な手話単語の活用) 【趣味,日常生活】 ・要約筆記,音声認識などの情報保障。 簡単な手話や筆談を交えて,会話内容や周囲の状況を知らせる。 周囲のサポート 声がけがあると嬉しい。 周囲のサポート 手段 ・手話の出来る方 ・市やメディアの情報メール 手段 ・手話や筆談や文字変換表示 災害時 ・災害時,町会や民生委員さんから情報が欲しいが,民生委員さんがどなたかさえ知りません。視覚障がいの場合は,紙ではなく口頭で伝えてもらいたい。 ・音声情報だけではなく,文字情報や眼で確認出来る情報があれば。どこに居ようが,情報提供が必要です。 〔問7〕外出先(お店や病院,公共施設,学校など)で,自分の考えを伝えたいときに,対応した人が工夫してくれて,上手く伝わったと感じたことはありますか? 項目 ある ない 無回答 合計 件数(件) 18 3 6 27 割合(%) 67% 11% 22% 100%   〔問8〕問7で「1.ある」と回答した方におたずねします。上手く伝わったと感じたのは, 外出先(お店や病院,公共施設,学校など)のどのような場面(注文や支払い,手続きなど)で,対応した人は,どのような工夫をしていましたか? 回答19件・主な回答 項目 どのような場面で 対応した人の工夫 全般 (回答なし) ・メモを用意して下さいました…病院 ・カウンターに必要な事を書いた用紙…コンビニ ・コミュニケーションボードやイラストなどの指さし…コンビニ 全般 @入院の場合 Aレストランの順番呼びかけ B薬局での買い物 Cコンビニ @ 手話ができる人がいるとすごく安堵感ある A 手まねきしてくれる B 手話できる人がいて,はじめて買う商品を選びやすい C 手話できる人が電話で手配してくれた。 全般 ・レジや窓口での対応 ・筆談対応 ・音声認識アプリの活用 ・耳マーク掲示板による「サポート対応」の表示で,問合せしやすくなった。 ・物の指差し(ポイントカード,レジ袋等) ・ジェスチャー ・マスクを外して口元を見せる ・手を挙げて合図 ・視界に入るように前に回り込んで呼びかけ ・代理で電話をしてくれた 全般 ・お店や病院等で ・正面に立ちゆっくり聞いてくれていました。 医療機関 ・病院での待ち時間,診察時 ・病院の先生が,パソコンに大文字で,ワードに打ち込みをしていただけた時は.間違いなく伝わるので助かります。 ・病院での診察待ちで,貸し出しのスリッパに番号が書いてあり,聞こえないことを申し出ると,スリッパの番号を見て呼びにきてくれる。 買い物など ・注文,支払いの場面 ・商品の場所をおしえてくれたり,タッチパネルを代わりに操作してもらいました。 買い物など ・お店などで ・細かく希望を聞き出してくれた。 〔問9〕 問7で「2.ない」と答えた方におたずねします。 外出先(お店や病院,公共施設,学校など)で,ご自分の考えを伝えたいときに,配慮してほしいことは,何ですか? 回答4件・主な回答 回答 ・マスクをしている時,話が分からない。 ・手続きは通訳が必要です。 ・注文・支払いはメモが必要ですが,書けない人もいる。 ・筆談は見える距離で対応を。 ・道路では声かけること。「きこえない」と言うと話すことをやめてしまうが,本当は私は話したい。 ・具合が悪いとき,事故など突然の場合の時の対応。わかる対応で伝えてほしい。 ・JRや飛行機などの時間変更のとき。まず状況を知らせてほしい。 ・ろこつに障がい者として見てほしくない。 ・顔をしっかり見て(口元も)ゆったりと聞きとってほしい。 【問10〜問12までは問2で「イ.障がいのある方のご家族」または「エ.その他」の方が回答】 〔問10〕 障がいのある方の気持ちや考えを理解するために,普段の会話で,気をつけていることはありますか? 回答51件・主な回答 項目 回答 ・表情・口調など ・伝える内容の工夫 ・手段の活用 ・表情を見ています。 (受診時)何を希望しているか,目的が共有できているか確認します。日常困っている事はないか聞きます。 ・失語は色々なパターンがあるのでジェスチャーや現物を見せて確認します。 伝わっているか不安なので共有出来るまで寄り添います。 ・障がい者への理解 ・手段の活用 ・相手の様子・反応など ・コミュニケーションをとる時 ・障がいのある方を,「正しく知る」「理解する」ように努め対応   ・相手の表情・動作・言葉 …等の,観察を行いながら,相手を理解し対応   ・相手の話を最後まできちんと聞く(途中で遮らない)     ・相手の状態に合わせ,相手がわかるように対応   ・言葉だけではなく,活字・イラスト・物品など相手に合わせ活用 障がい者への理解 ・聴者にとっての当たり前とろう者にとっての当たり前は違う,と意識する。 表情・口調など ・ゆっくり,簡単な言葉で話す。わかりにくい時は,文字や絵を使う。 表情・口調など 伝える内容の工夫 ・言いたいことを言えるような発問をしたり,答えられるまで待ってあげたりする。何でも遠慮なく話せるような雰囲気や表情に気をつけたりもしている。 伝える内容の工夫 ・否定しない,褒める,自己肯定感を下げない関わり方 伝える内容の工夫 ・普段よりも相手の意向をひとつずつ確認しながら,会話を進めるようにしました。 伝える内容の工夫 ・言葉がはっきり伝わらないときは,理解できるまで聞き返す。 伝える内容の工夫 手段の活用 ・わかりやすいかんたんな言葉を使う。絵や写真,実物を見せながら話す。 相手の様子・反応など ・目を見たり,顔の表情を見たりする。 相手の様子・反応など ・話したいだけ,話させる。 手段の活用 ・手話をなるべく使い,難しい手話はゆっくり話したり身ぶりや表情を使ってます。 その他 ・障がいのあるないにかかわらず,相手の気持ちや考えを理解しなければならないので気はつかっていない。 〔問11〕 障がいのある方と外出先(お店や病院,公共施設,学校など)で, 障がいのある方の考えや気持ちを伝えたり,必要な情報を受け取るために,外出先の方(店員や職員など)に配慮してほしいことはありますか?  (問11―1)どのような場面で(注文や支払い,手続きなど)  (問11−2)配慮してほしいこと 回答41件・主な回答 項目 どのような場面 配慮してほしいこと 全般 ショッピング中・注文支払い・試着・書類手続きなどの場面 ・障がい者として,特別な視線で見ないようにしてほしい。 ・障がい者一人ひとりに合わせた,対応をしてほしい時間がかかっても丁寧に,その人その人に分かりやすい対応をしてほしい。 ・障がい者として対応するのではなく,その人その人に合わせた尊厳のある対応をしてほしい。 全般 ・色々な場面 ・障がいがあり,周囲の状況理解や意思疎通が難しいことを理解していただければ…。 全般 ・相談できる担当者が見つけやすくなると助かる。 ・ゆっくり、はっきり難しい表現を避けて話してほしい。 全般 ・声の変わりに,電光掲示板のような目で見て分かるようにしたらいいと思う。 ・店では透明マスクで,指さし,物の確認をしてほしい。 全般 ・相手に向かって話して欲しい ・その人の話し方の早さに合わせて欲しい。 周囲のサポート ・いつも,いっしょに出かけますので,たいてい,私(妻)が,対応します。 ・ユアトーン(電気式人工喉頭)で話すと,最初は,びっくりされますが,このような障がい者がいるということを,知ってほしいです。 医療機関 ・診察時 ・なるべく声がけしてほしい。(本人は色々すごく感じているので。) 医療機関 ・病院の受付の場合(自身の経験から) ・病気で受診する際,とても不安です。 手話通訳の方がいらっしゃらないとしても,筆談など,できる方法で会話をしてほしい。 ・笑顔で接してほしいです。 医療機関 ・病院などで待ち時間が長いとパニックになるため(予約ができない病院など)待ち時間を短くして欲しい。 ・自閉症特有の声出し身ぶりを偏見なく受け入れて欲しい。本人に分かるように絵や文字でカードなど提示して欲しい。(店員,公共施設,病院など) 項目 どのような場面 配慮してほしいこと 外食など ・最近,外食業界,スーパーなどで,タッチパネルで,注文が出来たり,精算が出来るお店が増えてきてますが,タッチパネルを開始する時に,障がいの区分?のような表示があると,災害時などに声掛をして貰えるのでは?と思います。 (聴覚障がい者が一人で来ている事を理解してもらえるような) ・聴覚障がい者と,分かっても,健常者と接するように,接して欲しいです。 ・聴覚障がい者が働いている所だと,スタッフの方が,色々工夫し対応してくれ,感動したことがあります。 (函館ではないですが…。) 買い物など ・注文する時 ・紙に書く,スマホやタブレットを用意するなど。 買い物など ・注文や支払い時 ・筆談などで対応 学校 ・子供が通っていた児童発達支援センターでは専門知識のある先生方が,あらゆる困難に深い知識を持って速やかに対応,解決してくれました。知識と経験の深い資格のある先生こそ支援級に配置をお願いしたいです。また,環境の変化に弱い自閉症の子供は多く,担任の先生が変わってしまう事は大きく精神状態に影響します。あまり頻繁に担任が変わらないよう配慮があるといいのではないかと思っています。 (回答なし) 〔問12〕 障がいのある方が,ご自分で,仕事や学校,趣味などの日常生活や,災害時などに情報を受け取るときに,どのようなサポートがあれば良いと思いますか? 回答41件・主な回答 項目 回答 障がい者への理解 ・学校でいうと,障がいのある子の情報は全先生で詳しく把握していてほしいと思います。どのような特性のある子か,こういう時はどう対応するとよいか,統一した対応をお願いできたらと思います。あの先生はこうしてくれたがあの先生はしてくれない,など子供の困った時は必ず助けてもらえるという安心感がとても大切だと思います。 障がい者への理解 ・障がいに適合した方法を考えて情報を伝える。 周囲のサポート ・普段から近所づきあいが大切だと思う。 周囲のサポート ・町内会単位でサポートを受けられる所がどこにあるか明確にし, 何かあったらそこに行く。 ・サポートする方の同意を得た状況で名前等の情報を提供する。 周囲のサポート ・支援者側からの働きかけがかなり重要だと思います。選択肢があることを知らないので,知らせてもらえるとよいと考えます。 周囲のサポート ・重要な情報は,直接伝えてほしい。 周囲のサポート ・親がしっかり情報を得られれば良いです。 手段 ・普通に会話でコミュニケーションはとれているように思われますが,実際は分かっていないことも多々あるので,簡単な言葉のカードなどがあればいいなと思います。 手段 ・聴覚障がい者も自分が障がいがあることをアピールし,手話を知らない人でも文字で伝えてもらえるよう筆記用具を持ち歩いていると,伝えてもらいやすいと思う。 手段 ・大切な情報を先に言う。(ゆっくりと…) 手段 ・耳は聞こえるので,音声放送とか,テレビ画面に情報を流すとかのサポート 災害時 ・災害時は避難場所がバリアフリーであることや文字で掲示するなど,音声のほかでも発信する。 ・公共施設や病院などにも手話通訳者を設置することが必要と感じます。 【問13〜問15までは問2で「ウ.障がいのある方のコミュニケーションを支援している方」が回答】 〔問13〕 支援しているコミュニケーションの手段で,あてはまるもの全てに〇印をつけてください。(複数回答) 項目 小計 割合 手話 34 19% 筆談 17 10% 触手話 6 3% 指文字 22 13% 代筆 10 6% 第測 9 5% 点字 7 4% 指点字 1 0.5% 要約筆記(パソコン) 9 5% 要約筆記(OHC) 12 7% 要約筆記(ノートテイク) 14 8% 要約筆記(携帯型ホワイトボード) 11 6% スマートフォンやタブレットのアプリ(文字の読み上げ) 2 1% スマートフォンやタブレットのアプリ(音声の文字変換表示) 9 5% かんたんな言葉 1 0.5% 実物またはイラストなどで伝える 3 2% 口文字 6 3% コミュニケーションボード 2 1% 計 175 100%       〔問14〕コミュニケーション支援の活動をする上で, 課題に感じているのは,どんなことですか? 回答43件・主な回答 項目 回答 障がい者への理解不足 ・周りの方々の理解不足 ・耳が聞こえないだけでしょう等と言われた事があります。 ・聞こえないだけではない生活の困り事を伝える難しさを感じます。 習得の機会 支援者の待遇改善 団体の支援体制 ・支援技術の習得の場が少ないため,専門の支援者通訳者が増えない。 通訳者の報酬が低い,待遇が悪いため,今の仕事を辞めてまで通訳の仕事を選ばない。 ・コミュニケーションができず孤立している聴覚障がい者を把握したり,コミュニケーション支援を行う体制がない。ボランティアでは限界。 支援活動の範囲 ・利用する方が,今以上の利用ができることを(使用範囲)知っていないとわかる時がある。(深いPR方法) 活動場所までの移動 ・登録員の現場への移動 (自宅から遠い所に派遣されると時間は拘束されるが報酬はない。) ・冬場の現場への移動 活動時間 ・日中活動できる方が,今後減ると思われること。 指導者・支援者の不足・育成 ・コミュニケーション支援を行う側の人数が足りない。 支援者の高齢化 ・ボランティアの高齢化 ・ボランティア活動に関心を持たれるが,長く続かないので新しい方が増えない。特に若い方は,お仕事をされているので続かない。 技術面の向上・不安 ・話し手の意図を伝えることができているのか? ・要約筆記で読みやすい文字で書けているか。特に複数の通訳者によって交代しながら行われる時,表出方法に一貫性,統一性が必要となるので,交代のたびに違和感を持たせない画面作りを提供できるよう通訳者も努力が必要と思う。 技術面の向上・不安 ・色や形など画像情報を伝える際に,利用者がイメージしやすい様に言葉を選ぶのが難しいと思います。 〔問15〕 コミュニケーション支援活動の質を向上するために,どのような取り組みが必要だと思いますか? 回答34件・主な回答 項目 回答 障がい者への理解促進 ・「障がい」の種類や程度によってコミュニケーションの対応の仕方が違うので,そこの理解や具体的な方法を得られる場所などが必要かと思います。 学ぶ機会の確保 ・気軽に手話を学べる場所が多くなると良いと思う。 手段への理解促進 ・要約筆記を周知してほしい。 ・養成講座で終了ではなく,その後の研修など予算組みしてほしい。 技術面の向上 手段への理解促進 ・技術向上のための研修 ・子供から大人まで広く支援内容について知ってもらいたい。 ・当たり前の権利(情報保障)であることの周知 研修機会 ・代筆代読の講習会等現在の社会情勢に適した支援活動 交流機会 ・同じ境遇の支援活動を行っている団体や個人と情報交換する時間を持つこと。 交流機会 ・支援の初心者でも障がい者とコミュニケーションがとれるような,気軽な交流の場をもうけてほしい。 支援者の待遇改善 研修補助 ・通訳活動の,謝礼金を値上げする。 ・他地域での,研修へ参加する時には,補助金をもっと値上げして,研修の保証をおこなう 支援者の育成 ・年代の若い方がもっと増えてほしい。 支援者の育成 ・音声による情報提供も点訳による情報提供も,専門知識や時間がかかる為,人手不足を実感しています。ボランティアを含めた音訳者・点訳者等の養成が必要と考えています。 保護者向けアンケート 調査結果 1.調査概要 (1) テーマ 「コミュニケーションの状況等について」 (2) 対象 市内特別支援学校に在籍する児童生徒の保護者 (3) 期間 令和6年9月中旬〜10月31日 (4) 回答数 56件 (インターネット回答のみ) (5) 調査結果 以下のとおり 〔問1〕 お子様が在籍している学校名を教えてください。 学校名 回答数(件) 割合 北海道函館盲学校 3 5% 北海道函館聾学校 3 5% 北海道函館高等支援学校 17 31% 北海道函館養護学校 10 18% 国立大学法人北海道教育大学附属特別支援学校 23 41% 合計 56 100%                   〔問2〕 お子様とふだんよく使うコミュニケーションの手段で,あてはまるものを全て選んでください。(複数回答) 項目 件数(件) 割合 かんたんな言葉 34 37% 実物またはイラストで伝える 14 15% 手話 4 5% スマートフォンやタブレットのアプリ (文字の読み上げ) 3 3% 代読 2 2% コミュニケーションボード 2 2% 筆談ほか 6 7% その他 26 29% 合計 91 100% 〔問3〕 お子様の気持ちや考えを理解するために,普段の会話で,気をつけていることはありますか? 回答52件・主な回答 項目 回答 表情・口調など ・誘導するようなことは言わず,時間をかけて言葉を待って,こちらはゆっくりと簡潔に,口が見えるように表情を付けて話す。 表情・口調など ・話す時のトーンは下げないようにしてます。 ・話したい事を上手に伝えられない事もあるので理解してあげたいので目を見て話を聞いてあげています。 お子様の反応 ・発語がなく会話が出来ないので,表情やジェスチャーなどをよく見るようにしています。 お子様の反応 ・表出された言葉だけで捉えず,いろんな表現や言語を知らせて現状がどれに当てはまるのかしっかり確認をする。 お子様の反応 ・気持ちを表現することが難しいので,瞬きや視線で関連付けることを心がけています。 ・関わりの少ない人とでもYES NOくらいは判断してもらえるようにしていきたいです。 お子様の反応 ・急がせない。 ・ゆっくり待つ。 ・言葉がうまく出てこない時にはヒントを出し補助。 伝える内容の工夫 ・一度に何個も質問をしてしまうと何を聞かれているこが分からなくなってしまうことがあるので長い質問をしないように気をつけています。 伝える内容の工夫 ・曖昧な言葉を使わない ・説明に時間をかけない ・画像などを使う ・返答を急がない 伝える内容の工夫 ・思いこみで理解したつもりになることがあるので確認しながら伝えるようにしています。 ・注意を怒られてしまったと思いパニックのような状態になると注意の内容をまったく聞けなくなり謝るだけになるので,冷静に丁寧に伝えようと心がけています。 伝える内容の工夫 ・単語を並べて,シンプルに伝えるようにしています。 ・絵と名称が載っている絵カードを作り,壁に貼り,指を指して伝えたり,伝えてもらったりしています。 〔問4〕 お子様と外出先(お店,病院,公共施設,学校など)で,お子様の考えや気持ちを伝えたり,必要な情報を受け取るために,外出先の方(店員や職員など)に配慮してほしいことについて,おうかがいします。それは,どのような場面(注文や支払い,手続きなど)ですか? 〔問5〕 (問4の続き)外出先の方(店員や職員など)に配慮してほしいことは,どのようなことですか? 回答44件・主な回答 項目 どのような場面 配慮してほしいこと 全般 ・難しい言葉や専門用語は避けてほしい。 ・『分かりません』『困っています』『手伝って下さい』など,本人が言えない事が沢山あるので,『手伝いますか?』と声をかけてくれると助かる。 ・笑顔で対応してもらいたい。 ・簡単な言葉で簡潔に。 ・ゆっくり話す。 ・いくつか選択肢を用意し, 本人に選ばせる。 全般 ・たくさんの言葉掛けは 理解が難しく,混乱に繋がることもあるため,わかりやすく端的に話しかけてほしい。 ・視覚的な説明は,理解の助けになるので,ぜひ取り入れてほしい。 ・関わり方で,わかることもたくさんあります。 ・最初から分からないと思ったり 腫れ物に触るような扱いではなく 同じ人間のひとりとして接してほしい。 全般 ・レジでの支払いや,受付の応対時 ・優しく接して欲しい。 全般 ・全ての場面 ・相手の要望を聞く時,全て聞き取れていなくて理解できてないことがあるので,イラストや写真があるとわかりやすい。 ・返事するとき,考えたりして時間がかかるので,待って欲しい。 全般 ・自分で伝えることは難しいため,外出先と保護者間での情報交換,連絡になるのでそこをしっかり対応頂くことで十分配慮と感じる。 ・外出先の方と保護者間での連絡・報告・相談 医療機関 ・病気になったとき,病院等で症状を伝えるとき。 ・事務的,硬い表情,早口での説明,専門用語などの接遇面が無いようにお願いしたいです。( ちょっとの事でも気にしたり,落ち込んだりする場合もあります。) 買い物など ・注文時など ・初めての場所や人には,緊張して自分の思ってることを伝えられなかったりするので(話す事自体ができなくなる),簡単な言葉などで書かれているような,指差しだけで会話出来るボードみたいなものがあるといいなと思います。 〔問6〕 お子様が,ご自分で,趣味や余暇活動などの日常生活や災害時などに情報を受け取るときに,どのようなサポートがあれば良いと思いますか? 回答46件・主な回答 項目 回答 周囲のサポート ・理解力が乏しいので,根気強く説明が必要です。 周囲のサポート ・落ち着いて話す。 ・ゆっくり待つ。 ・こちらが焦ったり本人を焦らすと余計に時間がかかります。 ・不安で何度も同じことを確認すると思うけれど,大丈夫と伝えてほしいです。 周囲のサポート ・情報は全て保護者に伝わるようにしていただければと思います。 周囲のサポート ・家族,友達,学校の先生方の声の掛け合いや誘導。 手段 ・見聞きだけでは正確に受け取ることは難しいため,声かけしながらわかりやすい写真やカード・絵を提示する事で理解や安心に繋がる可能性がある。 手段 ・手話での解説 手段 ・直接情報を受け取ることができるもの, タブレットのようなものがあればいいのでは?と思います 手段 ・イラスト,写真,簡単な動画での説明 手段 ・まだひとりで行動することはないですが,知的障がいのある子でもわかる,スマホで調べるサイトがあると良いかもしれないですね。 手段 ・視覚でわかるように,忙しくてもきちんと「話す」「伝える」を手を抜かないでほしいというのが,親の気持ち。皆が,そうじゃないってのは理解してるけど,理想としては,そうしてほしい。 災害時 ・自分で情報を受けとることができないので全面的なサポートが必要です。災害時に備えて子どもの様子を他の人が見てもわかるように控えておき,定期的に見直すことが大事だと改めて思いました。 災害時 災害時 ・避難場所の案内板をピクトグラムなど文字以外で表示する。 ・災害時の行動パターンを選択チャートにして事前に避難の仕方を教える。 ・学校周辺の施設や地域住民などと一緒に訓練を行い声をかけやすい関係を作る。 その他 ・難しいですね。 まだ子どもが一人になることはなく,常に私もそばにはいますが,子ども子供が 一人で災害などの情報を理解するのは難しいのでどのようなサポートが必要なのか...。